本を選ぶこと、選ばれること
講談社とメディアドゥの取り組み「じぶん書店」。講談社の本しか選べないのだが、自分で本を選び、書店を作ることができるというもの。
さっそく作ってみた。
ihigashi書店
https://www.jibunshoten.com/bookstore/ggraONso
本は年間7万5000点、毎日200点が様々な出版社から発売されている。溢れかえる情報に加え、大量に発売される新刊の中で、「1冊」と出会うにはどうしたらいいのか。作る側、売る側として、知ってもらい、関心を持ってもらうにはどうしたらいいのか。大きな課題であり、ワクワクするテーマだ。
「書店」はその点で最も重要な場所だ。さまざまな本と偶然出会える。本を触り、商品としての価値を確かめることができる。未知の世界と出会える書店は、グルっと回るだけでも、まるで冒険しているかのようだ。
ただ、いい本と出会えるかどうかは、難しい。時間がかかる。だから、選んでもらうというところに価値が生まれる。
新聞の書評は、出会いを手助けするひとつだ。
最近では、ネット上のHONZのようなノンフィクションの書評サイトや、ビジネス書の要約サービス、そして、SNSで有名な方のひとことで、本がものすごく売れるということも多々ある。どこの媒体で選ばれているか、誰が選んでいるか、に価値がある。
このじぶん書店の仕組みや、ネット書店のhontoの取り組みであるブックツリーも、"選ばれている"状況をつくるサービスだと思う。本当の意味のキュレーションされたものはおもしろいし、価値を感じるものなのだと改めて思う。
そういった、この人の選ぶ本なら買う、という"この人"はなにものであって、届ける側として何ができるのか。この本いいよって自然と言われる状況をどうやったら作れるのか。ずっと考えているテーマだ。
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