質と量とRory Adams
質と量どちらを優先するのがいいのか。
そんな話は聞き飽きるくらいに双方の意見があると思いますが、今回は「量」の話です。
その前にRory Adamsの話からしたいと思います。Rory AdamsはDynamoなどの有名マジシャンのコンサルタントです。
Rory Adamsはマジックコンサルタントをしながら、one aheadというマジック関係の記事を投稿するサブスクを運営しています。
コンサルタントの視点から書かれた記事やオリジナルのトリックの解説などもあり、内容としてはかなり充実していると思います。解説されているトリックの中では特にstenoという現代風のbook testが素晴らしく、この方法を知れるだけでも購読する価値ありです。フリーで読める記事も多いので、気になる方はまずはお試しにいくつか読んでみてはいかがでしょうか。
サブスクについては最後になりますが、選択するコースによって特典として年一で本が届きます。その年のサブスクの記事から抜粋した記事と表題のエッセイが一つ載っていて、2024年現在で2冊発行されています。サブスクを継続している限りは表題のエッセイ以外の記事はサブスクのサイトからいつでも参照できるので、無理して手に入れるような本ではないかもしれませんが、物体として本を手に入れたい方は本が届くコレクターコースを選んでもいいかもしれません。
では、「量」の話を。
Rory Adamsが過去に出した“Only ideas“という小ぶりの本があります。正に「量」に焦点を置いたアイデア集で100個ものマジックのアイデアが載っています。Roryは100個アイデアを出して一つGoodなものが、1000個出して一つのGreatなものが生まれると言っていて、とにかく多くのアイデアを出すことを主張しています。
Roryが主張する通り、まずはより多くのアイデアを出すことが大切だなと思うこの頃です。多くのアイデアを出した後で、その中から気に入ったものを育てていき、質を上げていくというのがいい作品を生み出す近道なのかなと思います。質が高い作品を生み出せるようになりたいですね。私自身はとあるアイデア集を出すためにアイデアの量を出せるように頭を捻っている最中です。この話は実現したらまたしたいと思います。
ところで“Only ideas”はすでに絶版のようで、ほとんどの海外のショップでも売り切れています。これを書いている現在、MAJIONさんではまだ販売されていますので、欲しい方はお早めに。
本題の方が短くなりましたが、今回はこの辺りで。