西川龍馬の適正ポジションとは?
普段はサードで出場することの多い西川龍馬ですが、今日の試合ではファーストで出場しました。
おそらくここ最近失策が続いていることに加え、以前から練習していたのを優勝が決まったことで試すことができるようになったためファーストで出場することになったのでしょう。
この起用の根底にはサードをこのまま続けるのは厳しいとの見立てがあるのではないかと感じます。
ここ最近、記録に残らない失策に近いプレーや失策と記録の付くプレーも多く内野の一翼を担わせるのは現状かなり厳しいと言わざるを得ないでしょう。
数字的に見ても失策数は17とセリーグワーストの数字で、サードでのUZRも-11.2と両リーグを見ても下にDeNAの宮崎がいるのみとなっています。(一応昨年のサードのUZRは1.0と平均レベル)
そんな守備の中でも特にスローイングが不安定で、一塁への送球に難があるように見えます。
月曜日に現地で試合を観戦しましたが、何か一塁への距離感をつかめていないような、イップスになってしまった選手のような送球に見えました。
安部の離脱等もあり6月頃からサードのスタメンで出ずっぱりで、打席数や守備についたイニング数を見ても昨年より断然多い(打席は100、守備イニングは約300)ため、疲労という要素も当然あるでしょうが心配です。
そもそも西川はアマチュア時代はショートを務めており、サードはほとんど経験がないはずで、そもそも向いているようにはどう見ても見えません。
サードで今の守備レベルですから、プロでショートを任されたとしても守れるだけの守備力も無かったと思いますが。
このままサードで試合に出続ければ本当にイップスになってしまう危険性を孕んでいますし、スローイング以外の守備範囲等の要素も光るものはないので、何かしらの措置を講じる必要があるのではないでしょうか。
そこで私が提唱するのはセカンドへのコンバートです。(Twitterの野球有識者の方々からアイディアを頂戴しました)
プロ入り後はサードがメインの起用となっていますが、セカンドでも少し起用されるケースもありました。
その時の微かな記憶をたどると、決してセカンド守備は上手くなかったとは思いますが、そもそも地肩が強くないということもあり、より一塁に近いセカンドの方が送球面の不安は減るのではないかと考えます。
そうなると現在セカンドを守っている菊池はどうなるのかというところですが、菊池をショートに回し、田中をサードに回すのが良いのではと考えます。
菊池は元々のメインポジションはショートですし、守備範囲は縮小気味ですが、それ以外の守備能力はまだまだ健在ですので、今がコンバートの最後のチャンスであるように思います。
菊池の場合は下半身のコンディションの問題がありますから、そこは適宜休養を与え、曽根にバックアップ要員を務めさせれば選手生命もより長くできるのではないでしょうか。
田中はメインポジションこそずっとショートでしたが、身体能力のスペックからいうとセカンドやサード向きですし、守備負担を減らすことで打撃や走塁面にもプラスが期待できるように思います。
このように守備位置をシャッフルすることで、安住の場所はないと選手に緊張感を与える効果も期待できそうですし、選手の特性に合った起用がなされることでより選手の能力を引き出すことにもつながるように思います。
「タナキクマル」という広島の象徴的な打順を今季解体したように、守備位置の部分もそろそろ解体し、次のステップへ向かう時が来たのではないでしょうか。
このまま何も策を講じなければ、西川はポジションをたらいまわしにされ、結局レギュラーポジションを取ることができずに、打撃の良いスーパーサブ的な立ち位置に落ち着いてしまうように思います。
そういう意味では、打撃センスはありながらも、守備難でポジションが固まらず、結局レギュラーを射止めるに至らなかった元横浜・西武・巨人の石井義人に似ていますね。
せっかく出色の打撃センスを持っているだけに、石井義人のように守備難を理由に中途半端に終わらせるのではなく、何とかそれを生かすだけの方策を検討してもらいたいものですね。