戸田隆矢は復活できるのか?
先日、1年ぶりに1軍の先発マウンドに上がった戸田隆矢。
3回を投げたところでマウンドを降りましたが、1失点と投球内容自体は早期降板も仕方ないレベルではなく、今後に期待を持たせる内容でした。
本稿では、その戸田について分析していきます。
まずぱっと見た目の変化で言うと、かなり腕の位置を下げましたね。
1枚目が2016年の阪神を完封した時のリリースの瞬間で、2枚目が先日の横浜戦のリリースの瞬間です。
明らかに腕の位置が下がっており、スリークォーターと言っても差し支えのない位置になっています。
それがプラスに働いたのかは定かではありませんが、先日のストレートの平均球速は143.1kmを記録するなど球威の上昇は見て取れました。(2016年の平均球速は140㎞)
確かにストレートの球威は増してましたが、一方で変化球はどうだったのでしょうか?
変化球の持ち球はスライダー、カーブ、シンカーの3球種です。
変化球の質に関しては全体的にはイマイチで以前と変わってないかなぁというのが印象です。
スライダーは悪くはないのですが、対左への専用球と化しており、右打者への攻め手となれてないのはイマイチです。
事実、右打者へのスライダーは全く投げて無く、バックフットスライダーが使えればもっと楽になるのになと感じましたね。
カーブはとりあえずカウント球という印象でさして大したボールではありませんので、そこまで言及はしません。
3つ目の球種のシンカーがやはり中途半端だなぁという印象です。
使い方的には空振りを取りに行きたいように見えましたが、ボール自体の質はツーシームに近いように感じました。
ただ、ツーシーム的に使うにしては球威が圧倒的に足りないし、チェンジアップ的に使いたいのであればオフスピード感も落差も圧倒的に足らんなという感じです。
一軍定着以来ずっとこのボールは放っていますが、このボールがツーシームorチェンジアップのもっとどちらかに振れればもっと楽にピッチングできるし、ワンランク上に行けるのになぁとずっと感じています。
ツーシーム寄りのボールとチェンジアップ寄りのボールと2球種に使い分けることが出来ればいいのですがねぇ…
先日の戸田のピッチングから見えたことをまとめると
①腕の位置をスリークォーターと呼ばれる位置まで下げることでスピードアップに成功
②変化球は以前と変わらず、スライダーはまずまずでカーブはカウント球でシンカーはどっちつかずで中途半端
といったところでしょうか。
ストレートのスピードアップなどから復活の糸口を掴みつつあるのは確かなように思えますし、まだチャンスは貰えるでしょうから、そこでのピッチングに注目ですね。