シングルオリジンの意味。
シングルオリジン、直訳すると、単一産地。産地ごと、生産者ごとに細かくロットを分けたコーヒーのこと。
コーヒー豆はこれまで地域ごとに混ぜられて買われることがほとんどだった。
そうなると農家にとっては、どうせ頑張っても他のコーヒーと混ぜられてしまうんだから、頑張る動機を失ってしまう。そしてそんなコーヒーは買い叩かれてしまったり、年ごとの相場で価格が決まってしまい、農家にとっても存続が難しくなる。
シングルオリジンの見分け方。
どうやって見分けるの?というのは単純で、「ブラジル サントス」や、もしくは「ブラジル」だけなど大きな地域名で売られているか、「エルサルバドル ロスピリネオス農園」のような細かい農園ごとに売られているか。生産者の名前で売られることも増えてきた。
混ぜられることで、ロットは大きくなり安定するので、そんなシングルオリジンじゃないコーヒーも絶対に必要ではある。
でも、もっともっと農家さんの努力の結果に応じた買い方・農家がより続くための消費の仕方もできるはず。
ダイレクトトレードとスペシャルティ
同じように使われる言葉、ダイレクトトレードは単純に直接取引したと言う意味で、スペシャルティコーヒーというのは風味の素晴らしいコーヒーということ。シングルオリジンコーヒーはコーヒーショップがダイレクトトレードすることもあるが、商社を通して流通ももちろんする。
横文字多すぎて、パッと見た人はほんとややこしいと思う…。
シングルオリジンとサステナビリティ
シングルオリジンのいいところは、その生産者のつくる「美味しさ」によって価格が決められること。
努力や工夫をして、こんな美味しくなったから、この価格、といったように、毎年の相場や周りの出来にあまり流されずに、より高い価格がつく。混ぜた大きなコモディティロットだと3USD/kgなのが、シングルオリジンで質を評価して買われると7USD/kgにもなったりする。
もちろん、シングルオリジンのトップのロットを作るために、半端な豆は選り分けるので、農園から100%スペシャルティグレードのコーヒーができるわけではない。それでも、意思を持って生産に取り組むことで、農業の持続可能性が高まる。
農家ごとに細かく分けて、美味しさに応じた価格で買うシングルオリジンのコーヒー。
僕はもっともっとたくさんの人に広めたい。
たくさんのシングルオリジンコーヒーを買って各生産者に関わりたい。
農家は対価を得てさらに美味しく作り、飲み手もさらに美味しく楽しめてファンが増え、と「美味しさ」を軸にした作り手と飲み手の循環が広がったらいいな。
川野優馬
さいごに
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