内定辞退で自分を見失いかけたので備忘録を残す
今日。
かねてより内定を頂いていた、とある企業さんに内定辞退の旨を伝えた。
悪いのはどう考えても自分だけど精神的にかなり疲弊したし、
個人的に色々と考えせられたので、今の気持ちをテキストとして残しておきたいと思う。
僕の至って平凡な就活遍歴
振り返ることおよそ6ヶ月前。
年明けからいわゆる就職活動というものを本格的に始めた。
1月2月は志望業界も、自分の働きたい企業も徐々に鮮明になってきて、内定が早く欲しいという気持ちもあり早期選考を実施しているベンチャー企業を中心にひたすらに受けまくっていた。
そんな中、2月初旬という早い段階で内定をもらったのが、今回辞退した企業だった。
ベンチャー企業らしく、そこで働く人のキラキラとした目、会社の急成長を支える底なしのモチベーション。直感的に『いい会社だなぁ。』そう思った。
事業形態は自分の理想の将来像とも近しいものだったし、内定をもらった瞬間は、
『就活おわりにしよう』
心からそう決意したものだった。
ただ、就活生というのは不思議なものだ。
つい昨日まで本気で行きたいと思っていた会社も、内定をもらった途端に、『もっといい会社あるんじゃないか?』と感じるようになる。
企業は星の数ほどあるわけだから、業界研究・企業研究をやり尽くした!と思っても、友人やら就活サイトやら新聞やらから次々と知らない企業を目にしたりする。
学生のレンズを通してでは限界があることなのかもしれないが。
僕自身も例外なく、この考えに蝕まれていく。
もう言ってしまうが、僕の志望業界はITコンサル。
内定後の時期にスマホで新聞記事を読んでいて(何のトピックだったかは忘れてしまった)、
ふと『開発スキルのないITコンサルに何の価値があるんだ?』そう思うようになった。
そこにコロナ渦による社会情勢の変化が加わり、自分の"決意"は完全に揺らいでしまっていた。
3月に入り、大企業をはじめとして就職活動が本格化し始める。
僕はこのタイミングでも企業の選考を受けていた。
すでに内定をもらった後に。
その後、ここだったら本気で働ける、理想の未来像に近づける。
衝動的にそう思わせてくれる企業に出会った。
幸い、そこからも内定をいただいたので、迷うことなく承諾した。
他社から内定を貰っていたのに。
正直、『おさえ企業』だったのかもしれない
自分の進路が決まり、1社目の内定先に辞退理由と、謝罪の気持ちを嘘偽り無く、伝えた。
お世話になった人事の方には、
もちろん残念だけど、君がキャリアを真剣に考えた結果だと思うから応援したい
と言って頂いた。
向こうからしたら社交辞令なのかもしれない。
でも、電話越しにその言葉を聞いた自分の声は震えていた。
今思えば、そこまで志望度の高くない「おさえ企業」だったんだろう。
認めたくはない。
でも、「内定」という保険が欲しかっただけなんだと思う。
自分の心の奥底にある身勝手で汚い考え方、
貴重な時間を割いて丁寧に面接・面談を重ねてくれたことも考えることができない自分の思慮の浅さ、器の小ささを、
考えるだけでゾっとした。
悔しい、情けない、申し訳ない、色んな感情が混ざって濃縮した感情。
それが一気に押し寄せてきて、心臓が締め付けられるような感覚だった。
企業からすれば学生の1人くらいなんてこと‥
確かにそうだと思う。
「この会社でデカイことを成し遂げたい、会社を引っ張っていきたいです!」と力強く主張する学生が魅力的にみえたとしても、
「所詮は学生」だ。
目の前の人間が会社にいなくても上手くまわっていくことは誰もがわかっている。
でも、そうじゃない。
就職活動を始めると、たくさんの「ウソ」をつかれ、つくようになる。
時にはそのウソをあたかも「自分のホントの気持ちだ」と、自分で自分にさらにウソを重ねる。
そんな社会に馴染みつつある自分と、それが当たり前な社会が嫌いになってくる。
せめて自分だけでも、
せめて自分だけでも、正直に生きていきたい。
自分に対しても、他人に対しても。
たぶん、というか確実にただのキレイゴトでしかない。
でも、今くらいはこう考えておこうと思う。
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?