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【俳句】「秋時雨(あきしぐれ)」「選挙」

 秋時雨は、晩秋から初冬に降る雨をさすそうです。衆院選の投開票は10月27日だったので、時雨月とするべきなのかもしれません。しかし、すぐに降って止む冷たい秋の雨が、今のネット社会における選挙のあり方と似合っているような気がしました。

 この記事は投開票日の前に下書きをしています。選挙の結果はどうなったのでしょうか?選挙のために流した汗も涙も、国民の声も、それがどんなに冷たく、身に染みようと、火をおこせば再び体が温まるのです。

 右とか左とか私にはよく解りません。けれども、人間には右の翼も左の翼も生えていないと思っています。人は空を飛べません。そして翼の下に集うということが、何か恐ろしいもののようにも感じるのです。


秋時雨声小さき猫と選挙カー

秋時雨悲願の国政返り咲き

秋時雨秩序正しい音のする

秋時雨突き上ぐ拳に傷のある

比例なき街頭演説秋時雨

秋時雨右左見て投票す

秋時雨選挙後国は言わずおり

秋時雨悲憤の声が山を超ゆ

嗄れた翁の執政秋時雨

裏切りの雨が降るやう秋の夕

背後から忍び寄ったか秋時雨

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