彗星Japan アジア選手権 準優勝!!
パリ五輪予選を自力優勝し、36年ぶりのオリンピック自力出場を決めた彗星Japan
続いて行われたアジア選手権では、パリ予選よりもさらに若手の選手主体で準優勝という結果を収めています。
日本戦に関しては、全試合チェックすることができたので、自分なりに感想をまとめておける場に出来ればと思います。
圧倒的なDF力
一番感じたのは、圧倒的なDF力の向上
自分自身が本格的に日本代表の試合を見始めた約10年前?(恐らくオルテガJapan?)
銘苅さんの存在を知り、そこから筑波を目指し、中京へ行き、体大へ進学し、同じリーグとして戦えたのも縁深いなとも思いながら…
オルテガJapanにおいても、DFというのは1つのポイントだとされていたかなというのが個人の印象として残っていています。
そこからアンダーカテゴリーでもDFという部分では、集団で守り切るというイメージがすごくあり、集団として守るということが日本男子ハンドボールにおけるテーマだったのかなと感じています。
しかし、やはり中東の個に対して集団でその個は守れるもののホールディング後に、パスをつながれてしまい、失点するといった場面というのはこれまで多く見受けられた印象です。
しかし、今大会はもちろん集団で守るシーンも多くありましたが、基本的には1:1をしっかり守り切るという部分がすごく多かったのではないかと思います。
要因としては、海外でプレーする選手が増えたことで、そもそも個のDF力・フィジカルが向上している。データ分析がチームに浸透してきているなどなど
色々な要因があると思いますが、まず個で負けないということが基盤となってくれば、日本がアジアチャンピオンの座に居座り続けるのも今までよりも容易になるのではないかなと感じましたし、個としての強さという部分は、自分が指導者になった際にも非常に重要になってくるなと改めて実感しました。
そのためにチームでの活動時間にどのような練習を組み込んでいくのかといった部分に関しても非常に重要になるような気がします。
敗れた決勝戦においては、日本はメンバーを試しながらなどもあったとは思いますが、カタールがかなりいい状態だったなという印象です。
マルコビッチのディスタンスなども強力でしたが、前半のカタールのDFはかなり完成度が高く、中々得点を重ねることでリズムに乗れない→守っているけど最後の最後で個人技での失点というスパイラルがグルグルしていたなという印象でした。
女子の代表監督である楠本先生がおっしゃっているように「負けないチームづくり」
そのための基盤となるDFは、改めて重要だなと感じました。
感情のコントロール
また、スポーツ心理学を専攻している自分にとって準決勝のバーレーン戦はまた違った意味で面白い試合でした。
最終スコア20-17というロースコアで進んだ試合の中で、勝敗を分けたのは
感情のコントロール
の部分だったのではないかと思います。
以前、ホームアドバンテージについて、スポーツ心理学的観点からまとめた記事を紹介しています。
その中でも重要度の高い試合では、かえってホームディスアドバンテージになってしまうのではないか
という仮説が支持されるような試合だったのではないでしょうか
対戦相手のバーレーンは、ホームの声援を受けていましたが
結局、ヒートアップするホームの熱気に選手たちも共に燃え上がりすぎた結果、ある種の冷静さを欠いてしまっていたように感じました。
スポーツ心理学では、良く逆U字仮説として説明されていることですが、緊張感・興奮のレベルというのは高すぎても低すぎてもいけないものなので、そのあたりについてもいかに事前にトレーニングしておけるか
といったメンタルトレーニングの重要性が感じられるような試合だったように感じます。
おわりに
とにもかくにも、五輪予選優勝後のメンバーが大きく変わる中でも準優勝という結果
確実に日本のハンドボールが良い方向に進み始めているのではないかと思います。
そこから日本リーグはどれだけ盛り上がっていけるのか。大学生、高校生以下の学生年代はどのようにそこに携わっていくことができるのか。
1人のハンドボールに携わる人間として、自分自身も色々なことを勉強しながら色々なことにチャレンジしていきたいと思います。