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ボールにレパートリーを-心理学の知識を応用して-

10月14日体育の日改めスポーツの日

個人的には、これまでスポーツに深く関わっていながら特に気にもせず、なんならなんの日か理解もしないまま、祝日ラッキーくらいの気持ちで過ごしていました。

しかし、今年度はナショナルトレーニングセンターの専任コーチに就職した関係もあり、ナショナルトレーニングセンターが主催しているスポーツ祭りのハンドボール体験会のセッションをメンバーの一員として担当させていただきました。

体験会なので、経験者のいない中で、まずはボールを触りながらドリブルをしたりパスをしたりをゲーム形式などで体験することをメインにワイワイ楽しみながら、自分自身もすごく楽しむことができた会でした。

自己決定理論

そんな中で、印象的だったのが子供達は結構ボールの種類にこだわるということ。

ハンドボールでは、1,2,3号の大きさのボールやトレーニングボール・スポンジボールなど色々なボールが色々なデザインで販売されているので、その様々なボールの中から自分の気に入ったものを選択して使うというのは心理学の自己決定理論という概念を参照した際に非常に重要です。

自己決定理論とは

自己決定理論(Self-Determination Theory)は、詳しく説明すると長くなりますが、簡潔にまとめるとやらされる(外発的)ではなく、自分で決める(内発的)ということが大切ということ。

⇧このあたりでも少し触れています⇧

スポーツ心理学の研究でも

スポーツ心理学においてもこの自己決定理論の重要性が明らかにされています。

例えば、ランニングマシンの前にモニターがあり、ランダムに風景や街並みが表示される群と自分で表示する風景や街並みを設定することができる群の二郡で走行距離やスピードを調査した研究では、自分で風景や街並みを設定できた群の方が有意に良い結果を示したといった研究結果となっています。

ボールにレパートリーを!

この理論や研究結果からも、自分が好きなボールを使うということは大切だと思います。

個人によってどのボールを選択するかというのも色々な理由があると思います。

ボールのデザインが可愛い、かっこいい、形が特徴的、材質が心地よい等

なので、特に小さい子供たちとボール遊びをする際には、色々なボールのレパートリーを準備しておくことは重要なのかなと思います。

レパートリーがあることで、このボールはどうなんだろうとどんどん色々なボールを試したくなる可能性もあるかもしれません。

自己決定理論はボールを選択してもらう機会を提供する以外にも、コーチングのテクニックの1つとしてもとても有効です。

まとめ

そういった気づきもありながら、本当に楽しい会でした。

特にハンドボールは、ジャンプシュートを始め、中々上達するまでの道のりが長かったり、そもそもハンドボールを継続してできる環境が少なかったりする現状ではありますが、このような会を通して少しでも多くの子どもたちがハンドボールに興味を持って続けてくれる活動がもっともっと広がっていけばいいなと思いました。

今回の会では、子どもたちだけではなく保護者の方も参加してくださり、多くの方で会を盛り上げていただけました。

小さいボールから始めることができるというのも球技の中におけるハンドボールの強みなのかも?というのもこれを書きながら思いつつ

じゃぁ、どんなメニューなどでもっとハンドボールの魅力をしっかり伝えられるかなどももっともっと考えていきたいなとも思います。

少しでもこういう輪を広げていけるような一員として、もっと魅力を伝えていけるように頑張ります!


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