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長距離ランで使うショートパンツ考

気温が適度に下がってきて、長距離を走りやすい季節になりました。この時期は、休日に時間が取れれば20~30kmほどの距離を走ります。自分の体感では、ゆっくりめのペースでよいので25kmかそれ以上の距離を走れると、景色のよい場所も色々とめぐれるし「よく走ったな~」という気分になれます。こうした長距離ランの際に最重要の装備のひとつだと思っているのが、ショートパンツです。

長距離を走るとき、山に入るときや着替え・雨具を持参するときなどはトレラン用のリュックを背負いますが、天気がよい穏やかな日に迷う心配もない平地を走るときは、リュックを持たずに行きます。その方が身軽なのと、トレラン用の薄いリュックはどうしても耐久性が心配なので、使わずに済むならあまり頻繁に使わない方が長持ちしそうな気がするからです。

一方で、30km前後を走るときは、暑い季節でなくとも水や塩タブレットのほかにエナジージェルなどの補給物を持っていくことにしています(水以外は、その時々で摂取することもしないこともあります)。そうすると、これらをどのように収納するかということが問題になります。リュックではなくウエストポーチを使う方法もありますが、私が数種類試したものは腰回りのストラップが細かったからか、しっかり絞めつけて長距離を走ると腰やお腹に圧迫痛(擦れとはまた違う痛み)が出て、緩めると上下の揺れが気になってしまう、というものでどうもイマイチでした。私がいま一番いいと思っているのは、ポケットが多いショートパンツに水やエナジージェルなどを振り分けて入れることです。

ランニング用のショートパンツには色々な種類がありますが、私は以前から丈の短いパンツはどうも履くのに抵抗があり、長めのものを探して使ってきました。また、スマホをポケットに入れることが多いため、生地が薄くてテロンテロンしたものは揺れが激しくなるので避けてきました。

最初の頃はアウトドア用の生地がしっかりしたクォーター丈のカーゴパンツを使っていました。丈夫でポケット数が豊富なものが多く、気に入ったモデルがいくつかありますが、持ち運びにかさばるのとそれなりに重いこと、あと夏場は暑くて快適さに欠けるというのが難点でした。特に、撥水加工などを売りにした分厚い生地で作られたものは、通気性が悪く長距離を走るには向かないことがだんだんとわかってきました。いまでも冬場はクォーターパンツを履いて走ることがありますが、春~秋は出番がほとんどありません。

いま私がランニングで使っているのは、コロンビアのシルバーリッジ・カーゴショーツです。その年々によっていろんな色合いのものや迷彩柄のものが出ています。

これは膝上丈のカーゴパンツで、ポケットの数が6個、うちジッパー付きが1、ベルクロ付きが3と収納力に富んでいます。販売店のウェブサイトでは
「吸湿速乾性に優れた軽量カーゴショーツ。汗をかいてもドライ感をキープし、UVカット機能により紫外線から肌を守ります。」と紹介されていますが、上に書いたような頑丈なクォーターパンツと比べるとずっと軽量で通気性があり、かといってランニング用のショートパンツによくあるような生地の極薄感・テロンテロン感(上にも書きましたが、私の好みではありません)はありません。これまでに数年使ってきましたが破れたり穴が開いたりしたことはないので、それなりの丈夫さを持っています。私が使っているのがこちらの色のモデルです。

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写真に出ていますが、軽量のベルトが付属していて腰回りの絞り具合を調整しやすいというのも、気に入っている点の一つです。この形のベルトは締めやすい一方で緩みやすいことが多いので、ちょうどよいところまで締めたらそこで結び目を作っておくと、そこから緩むことがなくなります。あと、それなりの丈の長さがあるので、下にハーフタイツを履いても外から見えないというところも長所だと思います。そして、タイミングによりますが大体4000~5000円程度で買えるという価格も、適正なものだと思います。

ランニング用という位置づけではなく、アウトドア用品として売られているもので、重量は実測220g。これを軽いと考えるか重いと考えるかは人次第でしょう。私にとっては、これを履くことでリュックを持たずに走れる機会を増やせるのであれば、この重量は全く問題ありません。

私は長距離を走る際、このハーフパンツの尻ポケットに水のボトル2本を入れ、前ポケットにスマホと財布を入れ、脇のポケットに塩タブレットやエナジージェルを入れることが多いです。水ボトルは1本だけ入れると揺れが大きくなるので、左右両方に入れた方が安定します。500mlを2本もは必要ないという場合は、より小さな容量のボトルを左右に入れるとよいと思います。また、脇ポケットに塩タブレットなどを入れるとビニール包装の端のギザギザがパンツの薄い布を通して肌をチクチク刺してくることがあるので、下に長めのボクサーパンツやハーフタイツを履くようにしています。

尻ポケットには水ボトルの落下防止のためのコードなどはついていないので、上り下りが激しい急な山道などを走る際などはここに入れるのはやめた方がよいかもしれません。でも、平地メインの場合はこのスタイルで不便を感じることはほとんどありません。シルバーリッジ・カーゴショーツは、数年間かけて長距離ラン用のショートパンツの試行錯誤を繰り返してきたうえで見つけた、私にとっての現時点の「最適解」です。

〈2021/08追記〉

ユニクロのナイロンギアショートパンツも、ランニングにかなり使えます。新しいお気に入りの一品になりました。



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