【音楽】「日曜日よりの使者」THE HIGH-LOWS
走っているときや山を歩いているとき、たまにふと浮かんでくる曲があります。私はランニング中に音楽を聴かないので、頭の中で流れる曲です。THE HIGH-LOWSの「日曜日よりの使者」もそんな曲の一つです。
歌詞の中に走ったり歩いたりという内容は出てこないのですが、「このまま どこか遠く 連れてってくれないか」というフレーズと、曲のリズム・メロディが、特に長い距離を走ったり歩いたりしているときに心強い応援となって後押ししてくれるのです。
私が特に好きなのは、「Sha la la Sha la la ~」と歌いながらメロディを刻んでいくところです。この部分、聴くのも大好きなのですが、走っているときはもう一つとても助かることがあります。ずっと走り続けて疲れがたまり、細かい歌詞を思い出せないようなときでも、「シャララ~」の部分を頭の中で繰り返して、曲から元気をもらうことができます。
ところで、この「Sha la la (シャララ)」というのは、日本のロックやポップスでしばしば歌詞として、あるいは曲名としても使われている言葉です。合唱の曲などでは「La la la(ラララ)」と歌われる箇所がしばしばありますが、「シャララ」と「ラララ」は似ているようで違ってもいるんだなと感じます。
音楽にまるで詳しくない私が思い浮かべる合唱は、子どもや学生がステージに立ち歌っているというものですが、そういう場で声を合わせて「シャララ~」と歌われる場面は、自分にはあまり想像できません。合唱の場では、「ラララ」でないとピンと来ない気がします。同様に、鉄腕アトムのアニメ主題歌も、歌詞に「空をこえて ラララ星のかなた」という箇所がありますが、ここが「シャララ」になってしまうと何だか雰囲気が変わってしまいそうです。
一方、「日曜日よりの使者」の歌詞がもし「シャララ」でなく「ラララ」だったらどうでしょうか。こちらはあまり違和感を覚えないで済むかもしれません。でも、やはり「シャララ」の方が格好いいというか、ロックっぽい感じがします。まことに勝手な解釈ですが、シャララの「シャ」には、「"斜"に構える」とか、そういったロックの精神に通じるような何かが含まれていたりするのでしょうか。あるいは、ここには「縛られない」とか「自由を求める」とか、そんな意味合いが込められているかもしれないと考えるのは、行き過ぎでしょうか。
そんなわけで、私は走りながら、歩きながらこの曲の「シャララ~」を頭の中に流したり口ずさんだりして、その時々の道のりを進んでいます。自分の走りや歩きのスタイルも、できるなら「シャララ」が意味している(と私が勝手に思っている)自由でしなやかなものに近づいていければいいな、なんてことを思いながら。