くまさんとの対話 14(心療内科の先生とのおしゃべり)
今月はお別れが続いている。
上の子は祖父のなくなった翌日に生まれた。まだ予定日まで一週間あったけれど、翌日破水して、看護師さんたちは「長くかかるかなあ」と予想していたけれど。あっという間に生まれてきた。皆が生まれ変わりだといった。
祖父は亡くなる直前に、私に手招きをし、そばに行くと私の頭を“ぽんぽん”と叩いた。私は大きなおなかをさして、もうすぐ赤ちゃんがひ孫がうまれるから。生まれたら連れてくるからね。と泣きながら言った。涙が止まらなくて、病室から出て廊下で休んでいるうちに亡くなった。
祖父を看取ったのはおじだった。廊下にいた私を「眠ってしまったよ」という仕草をしながら呼びに来た。子どもの心のまま大人になった人、といえば聞こえはいいが、全く子供じみた人だった。しかし、私のことをかわいがってくれたのだ。得意のカメラで撮った生後100日目の写真。大きく引き伸ばしてくれたものがある。里帰り出産で生まれた赤ちゃんは初めてで、多分物珍しく、不器用にかわいがられていたのだろうと、想像に難くない。湯冷ましに勝手にカルピスを混ぜていた、とか・・・
伯父がなくなる前日、進学で家を離れている息子が帰ってきた。皆で集まろうか?と実家で食事会。なかなか全員が集まることは難しいが、今回はすんなり予定があった。コロナ禍の中、母の誕生会やら、祖母の命日やら、集まる機会はあったけれど、顔を合わせることはなかった。丁度いい。全部のお祝いや。とお寿司屋やデリを奮発し、おいしいものたくさんの夜。しかし私の疲れは尋常ではなかった。準備で疲れたのかな、と早めに失礼したが、寝つきも悪く、翌日もなんだか疲れがとれなかった。翌日、伯父がなくなったとの連絡を受けた。
ああ、昨晩は祖父母がやってきていたのか、と妙な納得をした。皆で楽しく過ごす場に、祖父母がやってきて、伯父を連れて行った。そんなストーリーが自然に心に浮かび、すんなりと信じられる。あれ?私ってこんなスピリチュアル好きだったっけ?霊とか信じてるわけ?強引に結び付けて、勝手な解釈してるだけなんじゃ?
今度の診察では、このことをお話ししよう。