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くまさんとの対話 15(心療内科の先生とのおしゃべり)

明日は診察日。 お葬式ふたつ。献花ひとつ。 時々テレビで見かけると、目が離せなかった俳優さんの自死。 以前の私だったら、闇にからめとられていたかもしれない、というくらい心は傷んでいる。 だけど、自暴自棄になったりはしない。荒れた気分にはならない。傷口は確かにあるけれど、化膿はしていない、とでも言おうか。 刺さる音楽を新旧織り交ぜて、クルマの中で爆音で聴く。 気に入ったヨガの動画を見つけ、毎晩楽しみ、時々瞑想の真似事をしてみる。寝落ちしてしまったり、あいまいな意識から目覚め

    • くまさんとの対話 14(心療内科の先生とのおしゃべり)

      今月はお別れが続いている。  上の子は祖父のなくなった翌日に生まれた。まだ予定日まで一週間あったけれど、翌日破水して、看護師さんたちは「長くかかるかなあ」と予想していたけれど。あっという間に生まれてきた。皆が生まれ変わりだといった。 祖父は亡くなる直前に、私に手招きをし、そばに行くと私の頭を“ぽんぽん”と叩いた。私は大きなおなかをさして、もうすぐ赤ちゃんがひ孫がうまれるから。生まれたら連れてくるからね。と泣きながら言った。涙が止まらなくて、病室から出て廊下で休んでいるうち

      • くまさんとの対話 13 (心療内科の先生とのおしゃべり)

          合理的な理由は? 随分前に上司にそう問われた。その頃の私は仕事、会社に適応するためにかなり努力をしていた。数字の積み上げ、理詰め、合理的な判断、もしダメな時の救済策。リストラされそうなワーママは必死だった。そのうちプライベートでも、なにをするにも合理的であるかどうか、を考えるようになっていた。両立させるには仕方ない。もともと直観で生きてきたのだからそうはうまくはいかないわけだが、そうするように心がけていた。  上の子の大学受験に際しても、多方面から検討していた。第一

        • くまさんとの対話 12 (心療内科の先生とのおしゃべり)

          診察日前日。 お話したいことをまとめる。ひとつめは下の子の進学について。 今年の高校三年生は三重苦。入試制度の変更、英語民間試験中止、コロナ禍・・・混乱の中、どこでもいいから推薦で入りたいと言い出す。気持ちは充分理解できるけれど・・・とても浅い考え。高校生だから、仕方ないか。 買物中にふーっと浮かんでくる下の子とのやりとり。①子どもが失敗したらどうしよう。②自分の失敗した時の気持ちを思い出し、味わってしまう。③そして、こんな程度にしか育てられなかった。ダメな私。というが

        • くまさんとの対話 15(心療内科の先生とのおしゃべり)

        • くまさんとの対話 14(心療内科の先生とのおしゃべり)

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        • くまさんとの対話 12 (心療内科の先生とのおしゃべり)

          くまさんとの対話 11 (心療内科の先生とのおしゃべり)

          昨日の診察は、久しぶりおしゃべりがはずんだ。noteでこれまでの経過を振り返り、何を話そうかと事前にまとめることもできた。断片的な手帳に書き付けたメモでは、診察中で発話もとりとめなくなってしまう。どなたかに読んでいただく前提での文章は、自分にとっても有益だ。まあ、全然違うことを話してはいたのだけど。いや、全然、ではないな。 自分の為ではなくて、誰かのために生きること。僕はそんな気持ちでいるんですよ。その誰かを見つけたらいいね。 旦那さんは?ということなんだと思う。先生はご

          くまさんとの対話 11 (心療内科の先生とのおしゃべり)

          くまさんとの対話 10 (心療内科の先生とのおしゃべり)

          明日は診察日。何をお話ししよう。 おうちにいることに焦りを感じていたのに、いつのまにか慣れてしまった。緊急事態宣言が解除されて、家族は外出するのに私は家にいる。だって自粛期間も日常の買い物には行っていたし、昼休み誰もいないオフィス街の散歩はしてたし、行きつけのカフェも営業していたから、人の少ない時間にたまに立ち寄っていたし。余計な外出をしないと決めてしまえば、どれもこれも無駄な用事のように感じられてきて、買物の回数も減っていった。 そういえば、子供の頃も友達と遊ぶことなど

          くまさんとの対話 10 (心療内科の先生とのおしゃべり)

          くまさんとの対話 9 (心療内科の先生とのおしゃべり)

          そうこうしているうちに、うつ病と診断され、服薬始めて1年。基本的には元に戻ったと感じていて、多少の波も感じつつ2週間に一度の通院を続けている。先生とのおしゃべりが、楽しみで、支えになっている。こんなことがあった、先生になんて伝えよう。とか、考えているうちに、次の出来事に気持ちが移って忘れちゃったり。そこで気づきをnoteに書き留めていこう、と思いついたのです。 さて、今日は在宅勤務中。メールのやりとりでイラつく。こんなときはチョコレートを思いっきり食べていた。ゆる糖質制限中

          くまさんとの対話 9 (心療内科の先生とのおしゃべり)

          くまさんとの対話 8 (心療内科の先生とのおしゃべり

          最初の診察日。 何を話せばいいのか、、、そう、心療内科の精神療法って何を話せばいいんだろう。。。ああそうだ、私は受験生の母で、息子が第一志望を変えてしまって、それは私が逃げ道を提示していたせいかもしれなくて、私がその学校を教えなければ、浪人してでも第一志望校に進めたかもしれないのに、息子の人生に取り返しのつかないことをしてしまった。 勢いよく、一方的に、一生懸命しゃべった。仕事中みたいに。はい、あなたはうつです。お薬を飲みましょう。と診断されるんだろうな。違うんだから、私は

          くまさんとの対話 8 (心療内科の先生とのおしゃべり

          くまさんとの対話 7 (心療内科の先生とのおしゃべり)

          いつもの漢方薬をもらいにいつもの薬局へ。レクサプロの副作用の話をしてみようか。。。いや薬剤師さんにそんな相談をして何になるのだ。今回は処方されなかったんだし、、、「今回はレクサプロ出なかったんですね。具合はよくなられましたか?」「実は・・・」気持ちがゆるんでいくのが自分でもわかった。かなりお年を召したおじいさん。優しい目、様子を観察しながら聞いてくれる。ああ、もう聞いてもらえただけでいい。少し落ち着いてきたようだ。 「一度、専門の先生に診てもらわれたらいかがですか?」「・・

          くまさんとの対話 7 (心療内科の先生とのおしゃべり)

          くまさんとの対話 6 (心療内科の先生とのおしゃべり)

          真夜中に強烈な吐き気を催して、、、そこから一週間ほどあまり記憶がない。家事はどうしていたんだろう。子供たちの塾への送迎やお弁当は?仕事は・・・翌日だけ休んだけど、次の日から這うように出社したんだった。それにしても、こんなにわかりやすく副反応って出るものなのか。 レクサプロ SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬) 主に脳内の神経伝達物質セロトニンの働きを改善し、意欲を高めたり、憂鬱な気分などを改善する。薬主な副作用として、吐き気、めまい、頭痛、口渇、倦怠感・・・効果より

          くまさんとの対話 6 (心療内科の先生とのおしゃべり)

          くまさんとの対話 5 (心療内科の先生とのおしゃべり)

          もう何年も漢方薬を飲み続けていた。漢方内科の先生は、とりとめのない訴えをよく聞いてくださり、体調に合わせながら処方を変え、ここ数年は加味逍遥散と半夏厚朴湯で落ち着いていた。精神症状にフォーカスした処方・・・盗み見たカルテには「神経症」と書かれていた。不定愁訴ってやつですかね。。。 息子の大学受験が近づくにつれ、具合が悪くなっていった。いや具体的にどこが悪いというわけではなく、焦燥感、ジェットコースターに乗っているような気分、とにかくどうしたらいいのか、何をしたらいいのか、さ

          くまさんとの対話 5 (心療内科の先生とのおしゃべり)

          くまさんとの対話 4 (心療内科の先生とのおしゃべり)

          イマドキの言い回し、ネットでの話題、新しい概念、、、、 面白い!と思ったことを、みなさんは誰と共有したいですか?友人?パートナー?ネットでつながっている人々? 私は、息子となんです。 高校生入学と同時にスマホを持って、リテラシーを身につけて、話題を共有できるようになったころから。ねえ、知ってる?君は、どう思う?ところで、草ってなに?なんて、夜食を食べてるとなりでおしゃべりするのを楽しんでいました。  通い初めの頃、先生は、うっかり「近親相姦」みたいに聞こえますよといった。

          くまさんとの対話 4 (心療内科の先生とのおしゃべり)

          くまさんとの対話 3(心療内科の先生とのおしゃべり)

          息子の進学がきっかけで具合が悪くなる。空の巣症候群?更年期うつ?よくあることだと何を読んでも書いてある。そのうえ、勤務先でも面白くない状況が続いていた。「うつ」なんじゃないか、と何度もチェックシートを試してみたり。いろいろな項目が2週間以上続いているか?問われれば、それはどの程度なのか、どこからが異常なのか、そんなこといったら、もうずっと、覚えていないくらい以前から続いている。小学生で「家庭の医学」を読み漁り、(わたしはノイローゼ)なのではないか?と心配していたし。また、少な

          くまさんとの対話 3(心療内科の先生とのおしゃべり)

          くまさんとの対話 2 (心療内科の先生とのおしゃべり)

          昨日の診察 「ご子息はお元気?」と問われると泣いてしまう。「思い出してしまいました」「何を思い出すの?その頃のつらかった状態?」「いいえ、いなくてさみしいことです」「その気持ちを息子さんに伝えたことある?」「気持ち悪がられるから、言ったことありません」「よくわかってるじゃない。僕はそんな風に思われたことないなあ。だけど、その気持ちを理解できますよ」 先生の奥様は体調がよくないらしい。「その感情は旦那さんに向けられるものではないかなあ。僕は妻の寝顔を眺めながら、いつまでもこ

          くまさんとの対話 2 (心療内科の先生とのおしゃべり)

          くまさんとの対話 1 (心療内科の先生とのおしゃべり)

          備忘として書き付けておきたい、と考えているのに一年以上経ってしまった。都度、パートナーには「今日はこんなこと話した」と伝えていたが、あまり興味を示さないし、やはりこういう内省的なことは、ひとりごとのようなものなのかも、と思うようになった。こういうことは・・・noteが最適かも。記憶をたどったり、自分の心の中に問いかけたり、先生のひとことから感じたこととか・・・ことばにしてみよう。

          くまさんとの対話 1 (心療内科の先生とのおしゃべり)