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Encounter
食べてばかりのシチリア島の旅も終わり、英国の我が家で地中海の青空を恋しく思っている今日この頃。
食べ物との出会いもさることながら、やはり人との出会いが旅を面白くさせてくれる気がします。
今回旅先で出会った人との思い出を書いてみようかと思います。
イタリア語が全くできない私達はなかなかお喋りするところまで行きませんが、今回はガイドツアーに参加したので、少なくとも一人はイタリア人とお話する機会がありました。
ガイドのFさん。「来年、日本に旅行に行く!!」という、パレルモ出身30代男性。お料理が大好きで、日本食も大好き。「ナルト」や「ドラゴンボール」の話が飛び出し、日本のサブカルチャーは、多分私より詳しいんじゃないかな。
首から下げたガイドのIDに「No Mafia」バッジ。対マフィアの市民運動の話、ちょこっとしてくれて興味深かった。
![白い布がかかった棚が5段。砂糖で作られたカラフルな人形がたくさん並んでいる。一番手前にドラえもん。](https://assets.st-note.com/img/1730194606-cUrALVZK7mTP2ufMlpt3qND9.jpg?width=1200)
ツアーは17人で、英国人、米国人、カナダ人に日本人(私)という構成。
なので北米の話が多かった。
カナダ西海岸からきたGさんは元テニスプレイヤーだったそうで、スポーツに興味がある。旦那さまに「クリケットのルールを説明してくれ。」だなんて、ドンピシャの質問で、クリケット大好きの旦那さまは、意気揚々と説明している。なかなか理解されないところが、聞いていて面白かった。
活火山エトナ山の中腹にあるワイナリーで素敵な昼食をいただいた時。カナダとUSAでは酒類の持ち込みルールが違うようで、高い税金を払わなければいけないらしく、国境近くに住むNさんはかなりイヤーな顔をして、どうにかならないか模索していた。結局諦めたみたいだったが。。。
![テーブルの上。大きめのワイングラスが2つ、アップで並んでいる。左には濃い赤ワイン、みぎはオレンジがかった明るい色の赤ワインが入っている。](https://assets.st-note.com/img/1730193755-JbmYyZWogcSMp8R4HC29IKXu.jpg?width=1200)
![テーブの上。真っ白な楕円形のお皿に前菜が載っている。その後ろに空のワイングラスが3つ、白ワインの入ったグラスが一つ、そして水用グラスが並んでいる。テーブル奥にはふきんの掛かった、カゴに入ったパン。お皿に載ったゆで卵が見える。](https://assets.st-note.com/img/1730193756-gb829Gmre5uVvUZPxSk4AMRw.jpg?width=1200)
オリーブ、サンドライトマト、ナス(絶品)
チーズ4種
カルフォルニアから来たEさんは「一旦戻るのが面倒だから、ローマから東京に行く予定なの。」と、このあと3週間の日本旅行を「Can not wait !!!!」と、すごい楽しみにしていて、ビックリさせられた。今頃、日本食を堪能しているだろう。
トロントからの若いご夫婦に、歴史ポッドキャストを紹介してもらった。「Hardcore History」という、アメリカ人のDan Carlin が語る番組で、CotenRadioも真っ青の、超ロングエピソードの番組だ。一回のエピソードが5時間とか、とても長いのでまだ聞いていないが、日本史を語っているエピソードがあったので、最初の十分間だけ聞いてみたら面白かった。こういうのを教えてもらえるの、すごく嬉しい。
![ポッドキャストのサムネイル。Dan Carlin's Hardcore History](https://assets.st-note.com/img/1730194922-mDobxyjKacCFeVPitQ8NORXH.jpg?width=1200)
電車移動中に相席したアメリカ人のご夫婦。大統領選挙の話になって、「両極端のチョイスしかない。もっと中間の候補者に投票したい。」と、眉をひそめた顔にジレンマが漂っていたのが印象的だった。
最後に、偶然出会った陶芸家の方。
シチリア島ではどこに行ってもお土産屋にカラフルな陶器が並んでいる。特に女性と男性が対になっている首の鉢が有名らしい。これには由来もあるらしい。
![四角いショーウィンドウにカラフルな陶器が並んでいる。手前には男女のセットで、頭部鉢植え。男性は黒人で緑のヘッドギアに黄色の飾りが付いたデザイン。女性の方も同じデザインだが顔は白い。](https://assets.st-note.com/img/1730195353-8KhNyodjMFO2TgHiQeVLp3Yx.jpg?width=1200)
シチリア第二の都市カターニアには、煙突が沢山あったので、「焼き物用だろう」と眺めていた。今回は食べ物ツアーで、陶芸に触れる事はないと諦めていたら、最後の日に幸運が降ってきた。
![街角に台を並べた屋外市場で。カジキマグロの頭部が角が上に向くように置かれている。その隣に大きめのサケ。手前にはツナのような切り身が並んでいる。](https://assets.st-note.com/img/1730193961-G6w2FeEvORbz81AnULqxDapy.jpg?width=1200)
フィッシュマーケット観光とお土産を買いに、街の繁華街に一人で出かけた。暑さに弱い旦那さまをホテルに残し、のびのびショッピングにいそしむ。お目当てのチョコレートを購入できてホクホクの私は、団体客や家族連れでごった返している表通りを避け、裏道を通る事にした。すると、小さな陶器のお土産物屋がある。ちらっと覗いたら、中が工房だった。私もやったことのある、陶土を溶いた水を石膏の型に流し込んで成型する方法で、狭い工房内に小さな電気釜まであり、すべての作業がここで行われているのがわかる。
![シンプルな木の棚に型取りされた陶器が、乾燥のため並べられている。松ぼっくり形や頭部形など、シチリアのお土産物の作品。](https://assets.st-note.com/img/1730194104-joDrhSUVsWqZz5PIB4XpxJ7H.jpg?width=1200)
工房の主、ジョセッピさんは英語も上手で、私が日本人だというと、イラスト入りの「日本陶芸マニュアル」なる本を引っ張り出してきて見せてくれた。日本語と英語で書かれたその本は、陶芸家なら誰でも知っている民芸運動の流れをくんだもので、著者の一人はバーナード-リーチの孫、フィリップ-リーチ。私の住む英国南西部はリーチ家と縁があり、フィリップには直接お会いしたこともある。「いつか日本に行きたい。」というジョセッピさん。お陰様で、私のシチリア旅行を一段と思い出深いものにしてくれた。
![子供用野外テーブルと椅子が2つ。石畳にだされていて、片方の椅子には黄色いタコのぬいぐるみが座って、テーブルの上にあるぬいぐるみのケーキに触手を伸ばしている。ケーキの上には小さな羊のぬいぐるみが乗っている。周りに音付やハートの写真加工を施してある。](https://assets.st-note.com/img/1730195517-YBTIAgPhnQmqojwKixH05rfW.jpg?width=1200)
カターニアの喫茶店で。
まだまだ面白いものがいっぱいのシチリア。また、行きたい。