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RNLI

今年200年を記念する、英国でかなり社会に根付いているチャリティー、RNLI (Royal National Lifeboat Institution)の、チャリティーイベントに行って来ました。
とは言っても、お友達の手伝いでした。私の仕事は主に「買う」事。
Budeという、我が家から車で田舎道を1時間かかるサーフィンで有名なビーチリゾートまで、小銭を使いに行って来ました。

大きな簡易テントの内部。ライフボートと書かれたテーブルにいろいろな品物が並んでいる。10人以上の人達が働いたり買い物したりしている。
ライフボートのメインテーブルは、お菓子やおもちゃやカレンダー、バックまで、全部自前のブランド製品。凄い。

ここコーンウォールやデボンは、昔から水難事故が多く、漁師さんたちの自助システムで成り立っている生活です。海に関わりのある人も多く、たくさんのボランティアが働いています。
私がすごいなぁと思うのは、RNLIはレスキュー隊も、トレーニングする人も、チャリティーショップで働く人も、全てボランティアだという事です。人命救助なので、自分も命を落とす危険があるのですが、「仕事」ではないのです。
運営費は全額寄付で賄われるので、このようなイベントで物を売ったりしています。この収益は救助船や、建物の修繕、必要な救助器具などに使われます。

英国には星の数ほどチャリティー団体があり、いろいろな目的で活動しています。私から見ると、「これは税金で賄うべきじゃない?」と思うような活動まで、チャリティーだったりします。

チャリティーの概念はキリスト教から来ています。教会に行く人は減っていると思いますが、英国に住む人でチャリティーに関わらない人はいないと思います。
私の所属するパッチワークのクラブでも毎回チャリティー用に寄付を募ります。今年は地元の認知症患者さんをサポートしているチャリティーに寄付します。具体的にどうしているか、一例を言うと、例えば誰かが自主的にケーキを焼いてきて、横に「寄付してね」カードを置いておくと、皆ひと切れ取るごとに、適当にコインを置いていくわけです。すごく簡単ですし、金額も多くはないですが、一年やると結構たまります。

マラソン大会ではチャリティーの為に走らない人のほうが珍しいと思いますし、バンジージャンプも、スカイダイビングも、「チャリティーの為に挑戦するので応援してください。」と言う人がいっぱいいます。

日本にいた頃は、無闇やたらにお金を寄付することが、不安だと思っていました。なので、赤十字など有名なところでないと、寄付できない感じがありました。
イギリスでも、チャリティー団体のお金の問題は起こっています。でも、そこは文化なんでしょうね、やめようって人はいません。

面白いなぁと思うのは、「売買や運動をせずに、直接、寄付だけしたらいいやん。」と旦那さまに言ったら、「人間、心理的に、見返り有りで寄付する方がやりやすいんだよ。」と言うんですよ。すごく現実的。

テーブルの上の品物。鳥の絵のついたバックや壁掛け。ヨット型のクリスマスの飾りなどごちゃごちゃおかれている。
RNLIのグッズは海にちなんだものが多いです。

今回、お隣のテーブルは「Samaritan (いのちの電話)」でした。こちらもお友達が活動しているので、頼まれれば何でもやることにしています。大したことは出来ないんですが、売るための手芸品を作ったり、ポスターを描いたりします。

チャリティー活動に参加することで、いろいろな人と繋がりができます。こういう暮らし自体が、ある意味、英国流なのかもしれません。


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