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乳がん記録(2か月目)2024.12♯141
乳がん治療の記録。1か月目はこちら。
総合病院へ転院
私が通っていたクリニックでは、手術、入院設備がないため、
2カ月目に入って早々に、総合病院に転院となった。
ちなみに、自分で調べて、納得した上で決めたかったので、クリニックに通っている間に、手術の実績や、どのような位置づけの病院か、またインターネット上で拾える乳腺外科の担当医師の情報等も見て、あれこれ調べ、検討して決めた。
総合病院だと、主治医の先生まで選べないかもしれない・・・とは思ったが、運よく、「この先生に当たるといいな」、と思っていた先生が担当してくださることになった。またクリニックの先生が親切な先生で、総合病院の主治医の先生に、書面だけでなく、対面で会ったときに、私の病状等を引き継いでくれていたらしい。
総合病院では、術前検査をいくつか受けた。
骨シンチの検査では、骨の転移は見られなかったものの
心電図でひっかかり、謎に「心筋梗塞」という結果が出た。
でも心エコーの結果、循環器内科の先生から、「大丈夫ですよ」とお墨付きを頂いた。
クリニックの先生からは、以前、「大学病院だと手術まで時間がかかるけど、ここの病院だと早いよ」と言ってもらっていたが、年末年始を挟むため、手術は1月中旬に。
進行が進む怖さはあったが、その分、自分の中で覚悟が決められる。好きなことができる。なるべく+の側面を沢山見るようにした。
病状と、手術についてはそれぞれ別の日程を設けて、1時間ずつ、大変丁寧に説明をしてくださった。これまでは、付き添い無しで診察を受けていたが、「ご家族の方もできれば同席してほしい」と言われたので、夫に会社を休んで来てもらうことに。
夫に年休をとってもらうのも申し訳なく「私一人でも大丈夫なんだけどなぁ・・・」とは思ったが、身内の方に末期がんの方がいた友人に聞くと、深刻な内容であると、患者が取り乱し、重要な情報が全く耳に入ってこないといったこともあるらしい。
確かに、総合病院の先生からは、初診の際「手術、治療をこれから受けるということで大丈夫ですね?」と意思確認された。「もちろんそのつもりです!」と答えたし、「それ以外に何がある?」と思ったが、恐らく、「がん」と伝えられると、あまりのショックに私とは異なる判断をする人もいるのだろう。
12月中旬には、入院説明を含め、手術前のすべての診察が終了。
少しずつ入院に必要なものを買い揃え、準備をした。
病気を周囲に伝える
乳がん治療の際、先に抗がん剤治療を始めるパターンもあるようだが、私の場合は手術先行型だった。
そのため、手術、治療が始まるまで、時間があったので、12月は沢山の友人に会えた。
乳がんになったことは、友人限定で公開している自分のFacebookで伝えた。「がんを公にすると、効果があるのかどうかわからない怪しい高額な民間療法をすすめられることがある」と友人からは聞いていたし、縁が薄い人たちに酒の肴的に自分の情報を消費されたり、「あの人はがんだから○○は無理だろう」と自分の可能性を閉ざされたり、そういった弊害はあるのだろう、とは思ったが、色々な活動に首を突っ込んできたなかで、今までできていたことも治療期間はセーブせざるをえないし、治療が長く続くこともありえるので、自分の病名を隠してそのことを伝えるのは、相手も「なぜ?」と思うだろう。
ただ1対1で「実はがんで・・・」と伝えると、明らかに動揺する友人もいたので、それが申し訳なかった。このような背景もあり、様々な活動でお世話になっている人たちと繋がっているFacebookで伝えたわけだ。
ただ、自分が想像していた以上の多くの人たちから励ましのメッセージやお見舞いのギフトをもらったり、広島や東京、横浜、名古屋といった遠方から会いに来てくれる友人もいた。また授業を受け持っている高校の生徒たちからは立派な千羽鶴をプレゼントしてもらえた。
自分の身の周りの人たちの優しさ、温かさを改めてかみしめられた期間だった。
がんと告知を受け、徐々に痛みが現れ、恐怖心がなかったわけではないけれど、それでも普通の生活を送れたことは、間違いなく、周囲の人たちの優し
さのおかげだった。アスリートがよく言っているけれど、「応援は力になる」と実感した。
子供との時間
ちょうど12月は子どもたちの冬休みだった。ちょうど個人面談が小学校も幼稚園もあったので、先生に支援をお願いできた。
長期休暇は、旅行に出かけたり、日帰りで遠出をしたり、色々楽しい予定をこなせていたのに、今回は心がついていかず、子供たちにとったら少し物足りなかったかなと心配したが、それでも、近場や家で子供と一緒に心を動かせることは色々できたように思う。
その他
①思い切って、早朝登山をやってみた。しかも1か月で3回行けた。
②テーマが「乳がん」の市民講座があった。大学病院の先生方が検診、手術、抗がん剤治療について初歩的な知識を解説。理解が深まった。
③年末年始は、きちんと1年を振り返り、抱負もつくれた。
というわけで、2カ月目は、手術、治療前の覚悟を決める期間だったように思う。今月は、いよいよ手術。困難も沢山あると思うけれど、頑張ろう。