初めての出会い、ときめき【工業女子録1】
アーク溶接のことが頭から離れなくなった。
これが恋というものだろうか。多分違うけど。
私は、今年工業高校に入学した、いわゆる工業女子というやつである。自分で言うのは小っ恥ずかしいが、タイトルにでかでかと書いてあるのは検索に少しでも引っかかりたいから。
話が逸れました( ´灬` )
機械科に入りはやひと月。
そんなある日の3時間目、来週から始まる実習に向けて、旋盤と溶接の実習室を見学に行くことになった。
旋盤実習室
白いつるつるとした廊下を進み、1つ目の角を曲がる。
少しピリつく空気、灰色のコンクリートの床。
旋盤実習室である。
旋盤実習室の奥の部屋(教室?)へ行く際通るため、初めてでは無かったのだが、旋盤が動いているのを見たのはオープンスクールぶりだったため、少しわくわくした。
これからこれを学んでいくんだ。
実習中の2年生。その表情は真剣そのもの。
自分たちもこうなりたい。そう明確に思えた。
溶接実習室
さぁ、本題です。
溶接実習室。授業は2年生から行うけれど、ものづくりコンテスト(おまけで解説)の練習で使うようになるらしいから一応見てみようとの事。
なんか顔覆うお面みたいなやつ!
溶かす棒を挟むやつ!
今まで想像だけであった世界にピースが埋め込まれていくような感覚。
これだ!私がやりたかったのは、これだ!!
運命とでも言うべきだろうか。直感がそう言っている。
実際に火花が散る様子は見ていないし、暫くは触ることもないだろう。
なんとなく、設計がやりたい。なんとなく、航空機とか家電に携わる仕事をしてみたい。
曖昧だった進路が、「溶接がしたい」。
その1本に切り替わる。
もちろんただの直感。実際に始めたら難しく、苦戦する姿が目に浮かぶ。
だけれどいいのだ。今は。ドキドキとしたこの感情を感じられたこと。それはとても喜ぶべきことなのだと思う。
家に帰って私は、アーク溶接の動画を見漁るという程でもないが、いくつか見ていた。主に、アーク溶接のコツ等の動画だったが、見ている時間はあっという間で、下手っぴなのは分かっているがが、自分がアーク溶接している姿を想像し、布団を抱きしめる。それでも、少しでも上手になってやるんだ!と頑固な気持ちは収まらないが。
溶接室の見学の時に、溶接や旋盤の講習があるというお話を先生がしてくださった。
「行きたい人ー?」
速攻で手を挙げた。
こんなチャンスなかなかない。ものにしたいと思った。
女の子は握力がないからそこが心配。
先生が仰った。やりたいという気持ちだけじゃダメなのだ。握力トレーニングを始めることを私は誓う。
これが私とアーク溶接の出会いであった。
高校生ものづくりコンテスト全国大会
高校生ものづくりコンテスト。通称ものコン。
高校生ものづくりコンテスト全国大会(こうこうせいものづくりコンテストぜんこくたいかい)は、高校生による工業技術・技能を競うコンテスト。全国工業高等学校長協会が工業教育の振興・発展のための活動の一環として主催し、毎年10月に行われる。「高校生技能五輪」、「ものづくり甲子園」などとも呼ばれる。
以上Wikipedia参照である。
ふむふむ。何やら興味深い。
私も実際に参加したことは無いので詳しい説明は省くが、いくつかの部門があり、その部門ごとに優勝者を決める大会なのだそう。是非出場してみたいものである。
この記事を読んでくださりありがとうございました。
次回は、私自身の自己紹介について記事にしようと思います。