10羽の鶏を一度に唐揚げにする?
「夢を見たんだ、珍しく」
と、起き抜けの主人が言った。
「夢の中で『じゅっぱひとからげ』って言葉が出てきたんだ。なんでこんなのが夢に出てきたんだろう」
と、不思議そうに言った。
さらに、話は続く。
「だいたいさー、『じゅっぱひとからげ』なのか『いっぱひとからげ』なのかも定かじゃないんだけどさー。そして『からげ』って何?唐揚げのこと?10羽の鶏を一度に唐揚げにするってこと?」
まさか!
『からげ』が『唐揚げ』であるまい。
即座にスマホで検索する私。
引用ここから↓
「十把一絡げ」とは「多彩な種類のものを、区別なくひとまとめで扱うこと」という意味で使われることばです。 読み方は「じっぱひとからげ」。 「何でも十把一絡げにして考えるな」のように、本来個別に扱うべきものを1つにまとめて扱っていることを表現します。
「十把一絡げ」の「把」という漢字は矢の束を数えるときの単位で、「十把」で矢が十束という意味になります。また「一絡げ」は「一つの束にまとめてしばること」という意味です。2つの言葉を組み合わせて、本来10束にすべき矢を1束にまとめている状況を指しているのが「十把一絡げ」なのです。
ここまで↑
そもそも、読み方すら違うんだけど(✖️じゅっぱ○じっぱ)、想像している漢字も違う。
10羽…ではなく十把が正確。
しかし、十把が十束の矢…ということは知らなんだ。
たしかにね、「10羽ひと唐揚げ」なら、めっちゃたくさんの唐揚げを想像しちゃうよね。
そんな会話のことはすっかり忘れて、あっという間に夜になり主人が帰宅。
「今日の夕飯は何?」
用意されていたのは、鶏の唐揚げだった。