
多様性ってなんだろう?〜前編〜
今年開講された、宣伝会議の『BORDERLESS CREATIVE SCHOOL』に、私は10月から第1期生として通っている。今まで書いていなかったけれど、やっぱり書きたくなったし、自分のためにも残した方がいいと思ったので書くことにしようとお思う。
一体どんな講座かひと言でいうと、「多様性・公平性について考えよう!」かな。ジェンダー、人種、障がい、年齢、性的マイノリティなど…社会の少数派に区分される方たちを、今までの社会構造は「いないもの」「見て見ぬふり」として扱っていたけれど(差別的な意識がなかったとしても)、ちゃんと今の社会に居場所をつくって多数派も少数派もみんなが暮らしやすい社会を整えていこう!…を考える感じかなぁ。現時点の私の解釈としては。
まだ過渡期で方向すら探り探りで答えがない感じが、「迷いながらもみんなで世界を良くしようともがいてる感」があり、私が授業を受けていて楽しく感じるところ☺️
今日で第5回目だったけど、視野や価値観が広がって正直めちゃくちゃおもしろいので、ちょっとでも興味があったらお財布と相談して、次期にあれば体験講座だけでも受講をオススメ✨
最初の2回は広告の歴史をDEI目線で振り返る授業をして、そのあとはいろんな業界・職種の方がゲストで登壇して、それぞれの取り組みと多様性などDEIについて語ってくださる感じ🎤(これまでの回についても年末年始に書きたいなぁ)
今ならまだ、アジア圏でDEIを専門に学べるのは『BORDERLESS CREATIVE SCHOOL』だけ…!!!(らしい。私が説明会で聞いた当時)
そんな第5回目の今日のゲストは、Netflixで配信された『サンクチュアリ -聖域-』の脚本家・金沢知樹さん。(講師のひとりである橋口幸生さんとの対談はコチラ)
授業や課題のことって、どこまで書いていいんだろ…もし公開NGな部分ありましたら、御関係者の方お手数ですがご連絡くださいませ🙇
橋口さんが金沢さんに依頼したのは、「多様性というと『お行儀良くしなきゃいけない』と思いがちだけど、その認識を壊して欲しかったから」(←私のざっくり記憶)といった狙いがあったからだそう。
まさにその狙いは少なくとも私には当たり、いろんな気づきを得た。それは金沢さんのこんな言葉たちから生まれた。
・これまでダメと言われてきたことをガンガンやることが、本来の多様性では?
・いまの世界をそのまま出していくことが多様性
・「多様性」という言葉が生まれたことで、かえって垣根ができてしまった
これだけでなく、他でも話されていた内容から汲み取った金沢さんの道徳観に興味が湧いたので、ずっと気になっていた質問をしてみようと思った。かなりセンシティブでナイーブな内容なので、しずおかコピー大賞のトークセッションで挙手するのにはまったく緊張も抵抗もなかったこの私が、聞こうかどうしようか時間ギリギリまで悩んだ。でもたぶん、そういうことこそ話題にした方がよくて、DEIに関心がある人たちにも投げかけてみたいと思った。「物怖じしないところが、ゆっこめんのいいところ」って、友人に言われたし笑。
私は数年前、登録販売者試験のために薬の勉強をしていた。登録販売者とは、ドラッグストアで第三類医薬品と第二類医薬品までを販売できる資格のこと(第一類医薬品は薬剤師が販売する)。薬による害や副作用などのリスク面についても学ぶの中で、気になることが浮かんできた。

違和感はあるけど、すごいなあ…
それは、妊婦の薬の制約に関すること。
妊婦が薬やお酒タバコ、食べるものなどいろんな制限がされることは、妊娠経験のない方や男性、子どもでも知っているだろう。私が不思議に思ったのは、そういった制限の理由のひとつにある「胎児に先天異常を起こす危険性が高まる」という部分。要は、生まれ持っての障害のことだ。
妊婦の薬の制約については、ほぼ厚生労働省…つまり、国が決めているはずである。国が、「先天異常を危険性」と認識していること。もっとくだいた言い方をすると「『健常と障害のある状態だったら、健常に生まれてほしい』と、国が言っている」ってことじゃないの?これって優生保護となにが違うの?という、ぼんやりとした疑問が浮かんだ。

私はこれについて考えて、遂には自分の答えを出すことができなかった。これを読んだあなたはどうだろう。
以前、先に出てきた友人に聞いてみたことがあるが(こんなこと聞いたもの、物怖じしないって言われた理由のひとつかも)彼は「"個人的な事情・感情"と"社会構造としてのあり方"の乖離」「障害のある状態で生まれる確率は一定数あるので、そういう人がいる前提で社会を構築していくべきという話なんだろうなとは思う」という感じのことを言っていた記憶。自分から話を振ってわりと感動したはずなのに、ざっくりとしか覚えていない自分の記憶力を残念に思う🧠
ちなみに、こういう試験問題の趣旨と外れたことを考えるやつは勉強ができないみたいな典型ルートをたどっているが、試験は無事合格している。登録販売者として働いたことはないけれど…

教室からどんな意見が出たのかは次回に書こうと思う。丁寧に書きたいし。
なのであえて思いっきり横道に逸れると、「本来の多様性」については、今年の宣伝会議賞・PARCOの課題を考えているときにも考えをめぐらせていた。
PARCOについて考えると、「カルチャー」とは切り離せないので、「文化をつくっているものってなんだ?」「民族とは?(島国大国日本にいると忘れがち!)」とか考えているときに、ふと「多様性多様性と言ってるけど、"多様"とか言ってる時点で"他"との比較が入ってくるから、認めてほしいはずの"個"が置き去りになってるよなー」と、ぼんやり考えていた。「個性」という言葉が浴びるように飛び交っていた時代に、思春期を過ごした影響もあるかもしれない。なお、この辺の切り口が合っているのかはわからないし、ちゃんとアウトプットできてるのかも自信ない😇
あんな人の心を母体に置いてきたような問いかけに、金沢さんはどう答え、教室はどんな空気になったのか!?乞うご期待して待て!
ついでに、多様性テーマの記事のトップ画像がどうしてこんな感じなのかも考えてみてね🥳