失恋5
意気地なしの花びらが言えないことを乗せて君の唇に触れている
話かけられたことすべて肯定か否定かで判断するなんて
あいまいな結末を望まないのは自殺しようとしているようなものだよ
いつだって君にとって春は燃え尽きた冬の屍でしかないから埋めてしまおう
地中から芽吹くのは新しい命かもしれないけど道化師は空から落下するだろう
心も身体も踊る広場で目を交わせば始められたかもしれない
心も身体も眠る個室で目を閉じ合えれば終わることもできたかもしれない
君にとって夢の交差点で手を離した人は永遠の裏切り者扱いになるだけだから
私は夢から覚めても君と手を繋いでいたかった
うそつきだね、意気地なしだね、肯定も否定もしないで微笑んでいて欲しい
そっと唇の花びらが風にのって耳をくすぐっていった
君の背中を見つめていたら逮捕されるかもしれないね
だから私も背を向けてあいまいな結末を演出しようと思う