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人生で初めて中国人と食事した時の話

こんにちは。ゆきです。

このnoteでは、2年間の中国深セン駐在生活を振り返り、特に印象に残った出来事やその時感じた事を記事にしたいと思います。

今回は、「人生で初めて中国人と食事した時の話」がテーマです。

中国人の知り合いができた

中国深センでの駐在生活が始まった1か月頃。せっかく中国で生活するのだから中国人の知り合いが欲しいと思うようになった。中国人の知り合いを作る目的は、週末一緒にどこか遊びに行けるし、語学の上達の意味合いもあった。

私は以前からHelloTalkという言語学習アプリを使っていた。これは、世界中の外国語学習者とチャットや電話を通じてお互いの母国語を相互的に学習できるというコンセプトのアプリ。当時は知らなかったが、深センの本社を置く中国の会社が運営しているとのこと。

私はこのアプリを使って、深センに住んでいる数人の中国人と連絡を取った。その中で、日系企業に勤める日本語が堪能な中国人と、ぜひ食事でも行こうという話になった。事前にチャットでやり取りをし、怪しい人ではなさそうだったので、知り合いが欲しかった私は二つ返事でOK。南山区付近で食事をする約束をした。

緊張の初対面、コミュニケーションは何語?

中国らしいものを食べてみたいからおすすめして欲しいと私から事前に伝えたところ、湖南省料理の有名チェーン店があるから、そこで食事しようということになった。

待ち合わせの地下鉄駅で待っていると、後ろから突然ニーハオと声をかけられた。振り返ると、約束していた中国人知り合いのようで、当時中国語をほとんど話せなかった私は「ニ、ニーハオォ…」とかなりの小声で挨拶した。それを見て察したのか、相手はすかさず流暢な日本語で自己紹介をしてくれた。とても気さくな人で、日本語が上手なことも相まってとても安心したことをよく覚えている。

対面での会話でどうしても萎縮してしまうのは、外国語に不慣れな日本人あるあるだと思う。今思えば、中国語がわからなくてもボディランゲージや態度でもっと明るく接するべきだったと反省している。

食事中のコミュニケーションは基本的に全て日本語。時々、ノートに文字を書いて中国語を教えてくれた。このとき覚えた単語は「00后」。これは西暦2000年以降に生まれた世代のことを指すようで、日本で言うところのZ世代の近い意味だろう。00の部分は年代によって変えることができ、生まれ年を聞くときによく使うらしい。

ノートに書いて中国語を教えてくれた

こういう知識は、中国語の教科書のみの学習ではなかなか身につかない。実際に中国人と交流する中でしか得られない“生きた語学”だと今でも思う。結局、この知り合いとは意気投合し、今でも時々チャットしたり、食事に行ったり付き合いは続いている。

ちなみにお店の名前は「费大厨」。辣椒炒肉という肉の唐辛子炒め料理がメインのお店らしく、私たちもこれを注文。湖南省と聞いて辛さに耐えられるか若干不安だったが、想像よりもマイルドな辛さでとても美味しかった。料理が運ばれてくるときに、店員さんが何やら呪文?おまじない?のようなものを振り付けつきで唱えていたのが面白かった。

メイン料理の辣椒炒肉
他にもいろいろな料理がある

中国には“割り勘”文化はない

初対面での食事会は無事にお開き。そろそろ帰りましょうということでお会計へ。相手は当然手馴れているので、相手が私の分も含めて支払ってくれた。値段もそこまで安いわけではなかったので、すかさず私は「割り勘しましょう。いくらですか?」と聞いた。すると相手は、「気にしないで、中国には基本的に割り勘の文化はないよ。どっちかがご馳走したら、次の機会にもう片方がご馳走するんだよ。」と教えてくれた。

後で会社の同僚にも聞いてみると、若い人の間であっても、食事の時に割り勘をしないことは多々あるらしい。ただしいつも割り勘しないわけではなく、その時の状況や流れで決めるとのこと。

これを知ってからは、基本的に中国人と食事をするときは、どっちかが負担するという文化を尊重して私もそうするようになった。お互いに奢るということは、一回きりの関係性ではなく、少なくても2回は会う(お互いの支払いを平等にする)ということだし、個人的には、人間関係の持続という観点でなかなか良い文化だなと思った。ちなみに割り勘は中国語で「AA」と言うらしい。

中国人との初めての食事。幸いなことに日本語も堪能で気さくな方に出会えたので、とても良い思い出となりました。

それでは、次回の記事もお楽しみに〜
ゆき

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