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好きになる怖さ、好かれる怖さ。

何年か前にすごく大好きな人がいました。その人から連絡が来るだけで嬉しくて、通話できるだけでほんとに幸せで、彼のためなら会う日に寝坊されても、ちょっと蔑ろにされても、なんでも許せました。

初めは私の片想いで、ほぼ依存だったと思います。彼と出会った頃に付き合っていた彼氏が遠距離だったため、毎日7時間ほど通話をしなければならないみたいな暗黙のルールがあり、少し苦しかった時期です。私の中で彼氏とどう別れようか悩んでいた時に別れたいなら別れた方がいい、辛いだけなら付き合う必要が無いとアドバイスをくれたのも彼でした。彼氏と別れたあとはなにも気負うものがなく、彼と話すことが増え、徐々に惹かれていくようになりました。ただ、彼も連絡がおざなりになったり、会う前日の夜までなにも予定が決まらず私がただ連絡を待つだけという日々が続きました。そんな日々を過ごした数ヵ月後に彼に好きだと言われました。とても嬉しかったのを覚えています。ただ未成年だし、俺は人と付き合うとかそういう別れが来る関係になるのは嫌だと言われ、私も彼氏との事があり別に付き合いたいわけじゃないからいいよと言いました。結局今まで通り、友達以上恋人未満のような関係を続けていました。この時点で彼がわりといい加減な人というのは明白だと思います。今思えば単なるキープと何ら変わりありません。ただ、彼は私が未成年ということに対しては倫理観を捨てていなかったので身体の関係を持つとか、そういうことはしませんでした。それだけは感謝しています。

彼から好きだと言われた数ヵ月後、私と彼の共通の知り合いであるお姉さんと会う機会がありました。お姉さんは満喫かなんかに泊まると言い地方からこちらに来てました。私は何となく彼のとこに泊まるのだろうと思っていました。予想は的中し、お姉さんは彼の家に泊まり、することをしたそうです。この話を私はお姉さんから通話で聞き、やっぱりなぁ〜なんて思ったのを覚えています。ただ、別に傷ついたわけでもなく、付き合ってないし、成人した男性だもんな〜普通したいよな〜なんてどこかで考えていただけでした。 彼に対する嫌悪感が増したのはこの話を聞いた後に、彼と出かけた時のことです。

そういえばさ、ゆきちゃん○○ちゃん(知り合いのお姉さん)から何か聞いてる?と言われました。その時に何かが急に私の中で冷えきったのを覚えています。んー?なんも?どうして?と私は答えました。彼がどうしたいのか分からず、試すようなことをしたのです。すると彼はいや、なんでもないよ。と言ってきました。この時にあぁ、もう彼と会うの辞めよう。少なからず徐々に連絡頻度を落としてSNSのツール全てを変えようと決めました。

多分、私の中で付き合ってないにしても隠し事をされる、嘘をつかれると言う行為が許せなかったんだと思います。それまでは少し私がお金を多く払おうと、寝坊されて彼の駅の近くまで行こうと、別になんでも良かったんです。ただ、私の中で嘘と隠し事がダメだった、それだけです。あの時本当のことを話していたら良かったのかと言われるとそうでも無いと思うんです。そもそも聞いてくるなって話なのだろうと。私との関係に荒波を立てたくなくて付き合わずにいたのに今更何を言っているんだろうかと思ったのでしょう。

それから私は連絡頻度を減らし、会う回数を減らし、年度内に彼と繋がっている全てのツールをリセットしました。彼とのことがあってから、自分は恋愛をするとなんでも許してしまいがちだし、気づいた時の心の傷み具合がとても酷いものと学び、あれから数年経ちますが好きな人が出来ません。もちろん他にも様々な要因はありますが、人を好きになるという感情が薄れてしまったのは間違いなく、好きになる怖さ、好かれる怖さを学んだからだと思います。好かれていたいから許してしまう、好いているから気づけない、気づいた時にはボロボロ。そんな恋愛をまたしてしまうという怖さが今も残っているのだと思います。


私は男性でも、女性でも、声を大にしていいたい。自分を大切にしてくれない人は、いくら待っていてもきっと気づいてくれないし、気づくつもりがない、少し立ち止まって、違和感があるのなら話し合うかその人と離れた方がいい。大きな傷になる前に。


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