詩 現代詩のなかで
怒りよりも細やかな反骨心で
夕方の教育を観てると思わず痒む
触れてみたならぐぐっと抉って
ほらそんな浅くじゃ意味わからんわ
Wi-Fiとんでる世の中で
ギター持ってるとだけ自慢しても
人生変えられる一瞬の後で
最低賃金下がってもまぁ
口汚いと罵られ
言葉が軽いと鼻で笑われ
生きるだけでむせ返る
煙を子供の前で吸う
赤を昼間は無視をする
生き恥晒す生き方が
立派にできるその内は
こっちくんなよ
とだけ思う
あんたはいらないから、言葉を頂戴
エゴなんて知らんし
ヒューマニズムに興味はないし
コンビニとスーパーの違いも
A4とB5の違いも生死に関わるものなのかしらん
人がどうとかググるよりは
今そこにある私を抉って
そのために私はあなたを馬鹿にしよう
利用させてよ
好きになってあげるから
私達はもう
生きるために好きにならないといけないの
わかるでしょう
風の子が読んでいる世の中では
私達は自分の価値を守りきれなかった
時が経って
空が去って
春を切って
夏を着て
秋を乾かして
冬を枯らした
水やる指を遠くで分かる
星粒一つを片手に握り
角曲がった猫を追う
そんな生き方
覚えとらんわ
知らないと書けないから
教えてよ
愛しい人
2023.1.26 現代詩のなかで
雪屋双喜
現代詩とかは形であって中身じゃない
中身は記号であって書きたい物じゃない
書きたい物が現代詩のなかで描けるものか見えない
知らないから壁を探して自分を押し広げている
可能性と決定した将来とを今決めない。