詩 雪
積もった思いがふる冬の中
孤独に任せて路を征く
どこかに見える景色が左から右へと捨てられて
今日は空気が澄んでしまう
横顔を見ているの。
あなたからはどう見えるだろう。
積もった思いがふる街の中
心に任せて先を征く
ガラスに映る知らない街がぼやけて溶けて固まって
今日は空気が正されてしまう
横顔を見ていたの。
あなたは何を見ていたのだろう。
散る散る一片風に舞い
靡いてあなたを誘い出す
今夜は星がきれいだから
月のない夜だから
孤独が寂しさを連れているから
だから
積もった思いがふる白の中
雪に任せて夜を征く
2023.12.18
雪
恋の詩ではないのです
雪屋双喜
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