他愛もない｜雪屋双喜

キャロル

片方だけ手袋を無くしたから
大事な方の手を守った

片方だけ靴下を無くしたから
大事な方の足を守った

みんな無くしたら
良かったのかもしれない

キャロル
２０２４．１２．２４
雪屋双喜

結局は他人。どうしようもない。
そんな世間じゃ、どうしようもない。

九月の月末の物書きは忙しいのだ。
そのことに言い訳して、自分の価値を下げているような。

２０２２．９．２９　雪屋双喜

街に誰もいないなら、
私はもう、傘を持たなくていいのかもしれない。

２０２２．９．１９

軍手は要るかと尋ねた。
手袋はまだ早いよと笑われた。
それでも有難うと受け取ってくれた。
私は何もしてないんです。
そう言ってしまいたくなった。
支援団体のリーダーは私の名前を憶えてくれない。

２０２２．９．１５
想像力の使い方を勘違いしていた。

目の前で咳した人に掛ける
大丈夫？
の一声が酷く尖って響く。

２０２２．８．２４

信号守らないカップル、電車の遅延に文句を言う。

２０２２．８．９

せみせみせみ。ひとひとひと。
多いほうが、煩いと笑う。

２０２２.７.３１　雪屋双喜
周波数が違うのならね

投票用紙、幾ら使ってリサイクルするんだろ。

２０２２．７．２

子供の幸福度より、大人の幸福度をどうにかしろよ。

あんたらが笑わないで、どうして俺らが笑うんだよ。

２０２２．５．５

酪農家を助けるために、牛乳買うなら。

駄菓子屋助けるために、マスクの下で風船ガムを噛めよ。

２０２２．３．２０

他愛もない