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あぁ無情なビンゴ

わたしは一度も、ビンゴで景品をもらった経験がない。ビンゴは思わせぶりな態度で、いつも私を惑わせてくる。

最初は順調だ。少しずつではあるけど着実に穴をあけていく。あと1つあけばビンゴのリーチ状態になった時、「今回はひょっとして……」と胸を膨らませる。Wリーチになると、興奮はさらに高まる。

だが、順調だったのはここまでだ。リーチになってからの「あと一押し」がなかなか決まらない。「あー24じゃなくて25なら・・・・・」とか、「22と24が出て、なんで23が出ないの!」とか、本命のすぐそばをすり抜けていく。前半の順調具合が嘘みたいに、わたしのビンゴカードは動きがなくなる。

そのうち、ビンゴになった幸運な人々が登場する。自分よりもあとにリーチになっていたのに……。ビンゴをさらに強く願うものの、本命は一向に出てこない。

そして結局、ビンゴの定員に達してゲームは終了する。カードに穴はたくさん開いているのに、ビンゴはゼロ。クリアしない不完全燃焼の状態で、いつもゲームを終える。何度ビンゴに裏切られてきたんだろう……。

それでもわたしがビンゴを好きなのは、一瞬でも夢を見られる時間があるから。ビンゴは完全な運ゲーで、実力は必要ない。ひょっとしたら今回こそは、、、と可能性にかけられる。毎回平等にチャンスを与えてくれるビンゴだからこそ、わたしはビンゴを憎み切れずに毎回楽しんでしまう。

今日も結婚式の2次会でビンゴ大会があった。もちろん結果は惨敗、今日はリーチにすらならなかった。わたしが「ビンゴ!!」と言える日はまだまだ遠い。。。

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