朝4時のTwitter投稿1位に「死」が入る理由
朝4時、日本人がTwitterで最もつぶやく言葉は「死ね」らしい。
朝6~7時には、「明るい」「健康的」「穏やかな」「がんばろう」と全体的にポジティブなワードが目立ち、12時頃は「もぐもぐ」「うきうき」「安い」、13時には「満腹」「あったかい」と幸せなランチを彷彿させるワードが続く。19時台はテレビやスマホをみているのか、「かっこいい」「かわいい」といったワードが検索されている。
ただ深夜になると、一気にネガティブワードが増える。午前3時の1位は「まずい」、そして午前4時になると「死ね」が1位になる。
おそらく大半の人が本気で「死ね」とは思ってない。ほんの軽い気持ち、だろう。それでも文字にした「死ね」の破壊力は強い。「死ねといわれて元気が出た!!!」なんて人はドMでもなければ、見た人を暗い気持ちにさせる。「死ね」とつぶやいても誰かが死ぬわけでもないし、救われるわけじゃない。何も変わらない。それでも多くの人が午前4時に「死ね」とつぶやく。
ただ実をいうと、「死ね」とつぶやく気持ちは理解できる。きっと午前4時まで起きていた経験があるなら、わかるんじゃないだろうか。人は夜更かしをしていると、「強い人」になれるのだ。
よほど夜に強い人を除けば、午前4時は相当眠い。「もう寝たい」って生理的欲求と、「もっと起きていたい」「まだ寝ちゃいけない」という好奇心や義務感がごちゃ混ぜになる時間だ。家の中は寝静まり、Twitterもbot以外動かなくなる。静寂に包まれた時間に起きていると、不思議な気分になる。自分が「普通じゃない」気がする。何でもできそうな気がしてくる。あんまり頭も回っていないので、意味もなく狂暴になる。その攻撃性が、深夜には「強さ」だと感じてしまう。
ただ「強さ」を手に入れても、周りは寝静まっているので発散場所がない。そんな時便利なのがTwitterだ。深夜でも多少は人の気配があるTwitterなら、「死ね」を当てる的がある。どうせみんな寝ている、誰も見てない、でももしかしたら誰かに当たるかもしれない……そんな気持ちで「死ね」と言うのかもしれない。
夜更かしが決して悪いのではない。静かな時間の中で集中できるし、ナイスアイディアがひらめきやすい時間でもある。ただ深夜に突然わいてくる「強さ」に翻弄されると、Twitterで「死ね」とつぶやくような間違いを犯す。だからもし夜更かしするならば、スマホを遠くにやったり自分ひとりで没頭するに限る。まあ、本当はちゃんと夜は寝るのが一番なんだろうけど。