自分を実験台にインプットしたハリウッド映画の脚本術を使って脚本を執筆してみる③ポルノグラフィティのミュージックアワーの歌詞から物語を作ってみる

はじめまして
脚本家のいわさきゆうきです

*ハリウッド映画から学んだノウハウだけを学びたいという人は目次の「視聴者からの共感」は「目標とリスクと報酬」で作られていた!を選んでください

前回、テーマをスタートに脚本を書き始めようとしていましたが、すいません!突然ですが、別の作品の執筆にとりかからせてください!

というのも僕が所属する映画団体で「こんなお話を書いたら面白そうだね」という話が僕の超短編脚本から生まれたのでそれを書いていきます。ですが、以前と変わらず執筆の上でハリウッド映画などに使われている脚本のノウハウも発信していきます。

●始まりはNetflix映画:First Love
Netflix映画で佐藤健さんが主演のFirst Loveという映画があります。
https://www.youtube.com/watch?v=RYmQHMC8NII&ab_channel=Netflix
その映画は同名の宇多田ヒカルさんの曲がテーマ曲でそういった曲にリンクした映画を作ったら面白そうだという話が持ち上がりました。それで僕が選んだ曲は・・・
・Driver`s High ラルクアンシエル
・アポロ ポルノグラフィティ
・ヒトリノ夜 ポルノグラフィティ
・ミュージックアワー ポルノグラフィティ
でした。この自分が選んだ好きな曲の歌詞から物語を作ろうとしました。
歌詞の意味を読み解いてそれにちなんだ物語を書くのですが、この「文章から読み解く」というのを究極的に深くやっているのが、お笑い芸人ピースの又吉さんのインスタントフィクションという動画があります。
「読解」する力、「想像」する力が欲しいという方は見てみてください

そして、物語の全体をアウトラインで見てもらった時に一番、物語としてポジティブなフィードバックをもらえたのがポルノグラフィティのミュージックアワーでした。

https://www.youtube.com/watch?v=8ClfuCqHgvs

ポルノグラフィティのミュージックアワーから着想を得た物語のアウトライン(原案)

話を戻しまして、僕が書いたアウトラインは下のような内容です。
いわゆる脚本の原案という感じでしょうか。

*このアウトラインはハリウッド映画のノウハウを参考にしております。
 次回などで詳しく紹介したいと思います。
【MUSIC HOUR:ポルノグラフィティ】
〇1. 主人公が奥田健太は恋が成就するというラジオ番組に恋愛相談のお便りを「loving rabbit(恋するうさぎちゃん)」のラジオネームで送るホストである恋ヶ浜アキヒトがお便りを読み上げる。それを通して奥田の状況が語られる。
〇2. 奥田には片思いをする女性:高嶺すみれがいるが「大好きだから踏み出せないし、臆病にもなっている」それに対して恋ヶ浜は今年の「夏に海へ誘うこと」をゴールに明日、話しかけましょう、とミッションを与える。
〇3. しかし、高嶺の花であるすみれになかなか声をかけることができない。すると同じタイミングで同僚の須藤が彼女に声をかけているのを見る。そして、彼女も別の上司に声をかけ、奥田の同期の女性:市川春からも声をかけられる。
〇4. 健太がラジオを聞いていると奥田のお便りのおかげで勇気を持って踏み出せたというリスナーからお便りが届き、恋ヶ浜自身も自分にも今、恋する人がいて自分もチャレンジができたと告白。奥田も勇気を出して頑張れと応援をする。
〇5. 翌日、健太もすみれに勇気を持って声をかけようとする。彼女はちょうど須藤と話しており、須藤が食事に誘っていた。それを見て健太は激高。自分の恋を応援すると言ってラジオを勧めておいて自分の好きな人を横取りしようとするなんてどういうことだ、と非難。
〇6. 奥田の好きな人が高嶺であることを知った須藤は驚く。そして、ラジオのホストである恋ヶ浜が彼自身であることが分かる。彼は市川から奥田は市川のことが好きなのに奥手なせいで自分にアプローチをしてくれないからなんとかしてくれと相談を受けていたことを告白する。(もしくは恋ヶ浜の正体は奥田だったのパターンも考えています)恋ヶ浜の正体を知り、高嶺も驚く。そして、自分には好きな人がいることを告白。奥田と須藤からの告白を断り、その場を去る。
〇7. 高嶺にフラれたからと言って、市川のことを好きになるのも不誠実だと思い、奥田はその場を後にしようとする。
〇8. しかし、まだ夏まで時間があるじゃない、と市川から説得され友達、ではなく同期からお願いします、とデートの約束をする。須藤は寂しさを紛らわせるため、今日も恋愛相談のお便りを読むことにする。

これを読んだ監督から「この願いを叶えるヤツらを配信者にして、『恋が叶う』という都市伝説の裏に彼らが存在がいる、的な物語を三谷幸喜作品風に長編で書くのはありかも」(たぶんこんな感じのことを言ってた)と言われたのでそんな感じの作品を書いてみようと思います。だって、ポルノグラフィティのミュージックアワーが主題歌の映画なんて作れたら最高じゃないですか!

「視聴者からの共感」は「目標とリスクと報酬」で作られていた!

 ということで早速、三谷幸喜さんの作品を見てみることにしました。マジックアワー、有頂天ホテル(過去に視聴済)、大空港、ラヂオの時間が見れる環境にあったのでラヂオの時間から見てみることに。
 しかし、途中で挫折しました。理由を自分なりに分析をすると「主人公が誰か分からない(共感すべきキャラが分からない」でした。すでに見た人は分かると思うのですが、物語はラジオのドラマの裏側を面白おかしく描いた作品なのですが、プロデューサーと原作者の二人がいて、その二人が周りのわがままや都合に振り回されるという話です。
 それが始まって30分ほど経っても物語で起こる出来事何一つが「どうでもいい」と思ってしまうんです。これは「目標」と「リスクと報酬」の欠如から生まれるものだと僕は思っています。主人公に「目標」があれば主人公が今やっている行動が視聴者の中で「主人公は〇〇を達成するためにこの行動をしている」と物語の中で迷うことがありません。
 次に報酬とリスクです。これはその目標を達成することで主人公がもらえる報酬と失敗によってもたらされる悪影響です。ようは主人公が何を賭してその目標のために頑張っているか、です。「視聴者の共感を得る」ための方法は他にもありますが、この要素は間違いなくあります。ぜひみなさんが「飽きて見るのを辞めてしまった映画」を思い出してみてください。その映画で主人公には目標がありましたか?あったとしたらその目標達成をするのに何か報酬やリスクはありましたか?

参考にした動画(英語)

次回予告:ジャンルの先輩に学ぶ

 このミュージックアワーという作品からおそらくコメディが書けるのではないかと思っています。しかし、そんな1年やそこらで忘れ去られるような作品は作りたくない、と思った時に「何年も語り継がれている映画」を見て、そこから学ぼうと思いました。ということで今、コーエン兄弟の「ファーゴ」を見ております。次回も何かハリウッド映画のノウハウとファーゴの考察をお伝えします!

「これからもハリウッド映画のノウハウを発信してほしい」という方へお願い💦

 最後にこれを読んでいただいているあなたにお願いがあります。僕はクリエイターとして食べていくことを目標に日々を生きているのですが、まだまだうまくいっていない状態です💦
 記事は無料で全文公開しているのですが、もし記事を読んで「応援してやろう!」と感じていただけたら500円から投げ銭制で記事を購入できるのでよろしくお願いいたしますm(_ _)m

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