「普通」「微妙」は、意見や感想ではありません
おはようございます!ビジネス作家の臼井由妃です。
ビジネスシーンでは、「●●感」を多用する方は少数ですが「普通」や「微妙」などを、意見や感想を伝える際に使う方はいらっしゃいます。
これらもある意味「●●感」に近いのではないでしょうか?
しっかりとした意見を持ち合わせていないが、何か言わなければ、カッコがつかない。場が持たないというようなときに、感想を求められたら
「普通にいいです」「普通ですね」と応える。何を指して普通なのか、「普通にいい」とは良いことなのか、「まあこんなものでいいのではないでしょうか?」というニュアンスなのか。
言葉を向けられた相手は、戸惑ってしまいます。
先日、友人と小料理屋で会食をしていたときのことです。
隣のテーブルには上司と部下と思われる男性客三名が、「ふぐちり鍋」を囲んで談笑をしていたのですが
上司「トラふぐは違うだろう、旨いだろう~」
部下「微妙ですね」
上司「微妙ってどういうことか?」(やや怒り気味)
部下「あっ、普通に美味しいです」
上司「普通に美味しい? 何だ、それは?」(憤慨している)
部下「ですから普通に美味しいです」(ほめたつもりなのに、なぜ上司が憤慨しているのか分からない)
上司「連れてくるんじゃなかった」(後悔の表情を浮かべている)
部下「部長、酔っているでしょう、大丈夫ですか?」
聞き耳を立てていたわけではありませんが、その上司の気持ちは手に取るように分かります。「こんな奴らにふぐちりなんか、振舞おうと考えた自分が愚かだった」私ならばそう思います。
世代間ギャップと言ってしまえばそれまでですが、同様な場面は度々見聞きします。「普通」とは、特別変わっていないことや、ごくありふれたものであること。またその様子を意味しますから、「普通に美味しいです」は、ほめ言葉にはなっていないのです。
また「微妙」とは、ひと言では言い尽くせないほどの細かさや複雑さ、少々、ややという意味あいです。最近では、否定的な気分を婉曲にあらわしたり、明言したくないときなどにも使う方もいますから、感想を聞かれて「微妙ですね」といえば、後者の意味だと受け取られる可能性が大です。
時代とともに、言葉づかいも変化していく。言葉は生ものだと思いますが、「●●感」や「普通」「微妙」の使い方を見直す必要もあるのではないでしょうか?「たったひと言」「されどひと言」です。
~できる限り、相手を心地良くさせる言葉を使いましょう~
最後までお読みいただきありがとうございました。臼井由妃
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