ひと言で残念な気持ちになる「何気に●●」「良さげ」
おはようございます!ビジネス作家の臼井由妃です。
先日、経営者として憧れを抱いていた方にお会いする機会を、得ました。
マスコミにも度々登場。歯に衣着せぬ発言も、その方の魅力でした。
ドキドキしながら自己紹介を終えた私に「そのバック、何気にカッコいいね」という彼。
私が持っていた「バック」をほめてくださったのは、分ります。共通の話題をつくろう、私の緊張を和らげようと気を使ってくださったのだと思いますが、ストレートな物言いが魅力であった、彼に抱いていた憧れが「何気にカッコいいね」という発言で、崩れていったのも、事実です。
「何気に」とは、「何気なく」「何気なし」という表現が「何気に」に変化したもの。最近、頻繁に耳にしませんか?
時には「さりげなく」という意味も込められているような
「●●さんに、何気に届けてくれない」「何気に渡してよ」など。
また「何気に美味しい」のように「実に」や「すごく」の意味でも使われている「何気に」は、少々乱暴な言葉です。同様に「良さげ」も、口にしてしまいそうな表現ですので、注意が必要です。
近年、これまで「げ」をつけないで意味をなしていた言葉に「げ」をつける風潮があります。
「良さげ」は、「良い」と断定しないで、自分が責任を取らなくてもいいようにぼかした表現に思えてなりません。ちなみに、先にお話しした「何気に」と「良さげ」をあわせると
「何気に良さげだよね」と、なります。
こうなると、自分の意思とは別に、何かに影響されているニュアンスが込められていて「良いのか悪いのか意味不明」です。
日頃から意識して正しい日本語を使おうと心がけていないと、言葉遣いは周囲に影響を受けるものです。
自分だけ丁寧にきちんと話をしていると、浮く。周囲に馴染むには、空気を読んで「若者言葉」ともいえる表現も必要だと、考える向きもあるでしょうが、そういう言葉は、あなたらしい表現ではないのではありませんか?
(明日に続く)
~近年、言葉に「げ」をつける風潮がある~
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