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【組織長奮闘記】がむしゃら組織長の武器

新人の頃、落ちこぼれSEだった私。
そんな私が入社13年目の春、組織長を経験する機会を得た。

10名の室の室長を任されたのだ。

がむしゃらに組織運営に取り組んだ1年。
組織を運営するにあたり、自分が持っていて良かったと思う武器があったので綴っておきたい。

私が持っていた武器

私が持っていた武器とは、ズバリ、
”落ちこぼれから這い上がった経験”である。

今でも思い出したくないほど、つらい気持ちになる経験だが、でもそんな思いをしているからこそ、様々な特性を持つメンバーの気持ちに寄り添うことができたのでは、と思っている。

落ちこぼれから這い上がるまで

ここで、私のキャリアを簡単に振り返ってみたい。

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●就活
就活は結構適当だった。みんなよりワンテンポ遅れて開始したが、自分のやりたいこともわからず、研究室の同期の子達がIT企業を受けている子が多かった、という理由でIT企業を2社受ける。そのうち内定をいただけた会社に入社。

●新人研修
プログラミングが苦手で、新人研修で大苦戦。
平日の帰宅後や土日も返上して予習復習をし、なんとか研修は受け続けたが、ある日の講師の方の何気ない一言で「自分は出来ない子」と思うようになり、新人研修中、自尊心を失っていた。

●配属から最初の部署
SE配属。部署の仕事は、私なりに努力するも2年経ってもあまり戦力にはなれなかった。SEとしては完全に落ちこぼれる。
唯一、学生時代からなぜかプレゼン資料作りが好きだったため、プレゼンの仕事だけは頑張って取り組んだ。

それでも、評価はC評価(A・B・C・D・Eの5段階で評価される)から抜け出せず、自分に自信を持てない新人時代を過ごした。

●部署異動による恩師との出会い
入社3年目に部署異動。その部署で出会った先輩が、私のキャリア人生を一変させてくれることになる。

当時の私は、SEとしてのスキルも、自分への自信も何も持っていなかった。

そんな私を見て、苦手なことをさせても余計に自信をなくすと思われたのか、先輩がとった育成策は、得意を活かして自信を取り戻させ、スキルは最低限必要なレベルまで引き上げるだった。

私がプレゼン資料作りが好き、ということで、プレゼンの仕事を多めに割り振ってくださり、プレゼン力を徹底的に鍛えてくださった。
と同時に、SEスキルも丁寧に指導してくださった。

●キャラ立ちして這い上がる
先輩の育成策が功を奏し、私はプレゼンの仕事が楽しいと感じるようになり、少しずつ自分に自信が持てるようになってきた。不思議なことに自分に自信が持てるようになると、苦手だと思っていたプログラミングも、頑張ってみようかな?と自分で勉強するまでになった。

そこからは「私 = 話せるSE」というイメージ戦略をとり、技術が得意なSEの方と差別化し、話せるSEだからこそこんなことができる、ということをアピールし続け、どん底だった評価が徐々に上がっていった。
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以上が、落ちこぼれから這い上がるまでの私のキャリアである。

つらかった過去を組織運営に活かす

自分のキャリアから以下のような学びがあった。

・たった一言で、人の自尊心を傷つける可能性がある。
・自尊心や自信をなくした状態では、パフォーマンスは出しづらい。
・自分の得意を活かすことで、いきいきと仕事ができるようになる可能性がある。

この学びが組織運営をする中で大変活きたと思う。

例えば、組織のメンバーと会話する際、相手の置かれている状況を考えた上でどんなニュアンスの言葉を使ったらよいか、と気を配れたり、
自分に自信を持てていないメンバーに対して、得意を活かせる活躍の場を与え徐々に自信を取り戻してもらったりすることができた。

自分が長年つらい思いを経験してきたからこそ、メンバーの気持ちに寄り添うことができたのではないかと思う。

まとめ

今回は、組織運営をするにあたって私が持っていた武器について綴ってきた。

なんでも器用にこなせる同期がうらやましかった新人時代。
でも、たくさんつらい思いをして、メンバーに寄り添えるマネージャになれたという意味では、私の新人時代も捨てたもんじゃなかったのかなと今なら思える。

これからの事業創業にあたっても、これらの経験が活きてくると信じて前向きに取り組んでいきたい。

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