第七章 自分自身との対話
「自分自身と対話をすると良い」って、言葉自体はいままで何度も耳にしたことはあった。
自分のことくらい分かってる!って昔の自分だったら言うんじゃないかな。
好きな食べ物、嫌いな食べ物、好きな動物、etc…。
余裕こいてた、何もかも流れるまま上手くいってた気がした。だから自分自身と対話するってことを舐め腐っていたのだ。
人間として産声をあげ三十数年経った今、いざ一つ一つ紙に書いて自問自答してみると全然分かっていなかったことに気づく。
三十数年も自分として生きてきたのに、3割くらいしか分かってなかった。正確に言うと分かったフリをして、本当の気持ちとは正反対のことをしてきていた。
自分の好きなものが、何故好きなのか?好きだからどうしたいのか?どのくらい好きなのか?
どんどん深掘りしていくと、自分の本心というものが分かってきた。
と同時に、これまでの自分は自分自身を蔑ろにして、やりたくないことばかりやってきていたことに気づいた。
そして、本当に心の底から好きなもの、嫌いなものにも向き合うことができる。それができるのは、深掘りをしたからだ。本当の理由を知ったから。
本当は最初から知っていたはずなのに、自分自身から逃げていたからずっと知らずにいた。
知らないのって恐いんだよね。
なぜ、ストレスを溜めてまで嫌なことをやっていたのか?
なぜ、心に鎧をつけていたのか?
自分を知らなかったから恐かったんだ。
そこに気付いた。