「え、なんでそのカメラ?」に振り回されたくないから。
「あーキス買っちゃったのか」カメラ入門機は恥ずかしいの?
というTwitterの実体験漫画が話題になりました。
要約すると、投稿者さんが一眼レフを買ったばかりの頃・カメラに詳しい知り合いに「あーキス買っちゃったのか」「カメラ好きに見せると恥ずかしいよ」と言われたエピソードと、その後にプロのカメラマンからカメラを持っているんだよね?と聞かれ、「安いやつだし、恥ずかしいくらいのもので……」と萎縮をしたところ、そのプロからは「気に入っているかどうかが大事」と言われたという2つのエピソードを紹介しています。
私は全力で、RTしました。笑
私も高校時代(かれこれ15年前)からデジタルカメラを触っています。だからといって、プロではないし、「自分が好きだから」初めて、今でもカメラは持っています。
高校で初めて触ったカメラはPENTAXで、
その後知人から譲り受けたSONYα(デジタル参入したてのころ)
仕事で使用したCanon・NIKON。壊れてしまって買い換えたものもあれば、今でも大事にとってある機種もあります。
これが、私がプロだったらAFが正確な方を選ぶだろうし、お客さんも安心するメーカーというのもあるだろうし、レンズのバリエーションが多い方がいいと思うんです。それは重々わかっているんです。
でも私は、PENTAXの頑丈さが好きだし、何より、
ものづくりへの考え方が好きです。
それに、今私がカメラを引っ張り出すようなお仕事の依頼は、
静物・景色なので、PENTAXの性能でも十分事足ります。
色々さわりましたが、Canonを使った時もNIKONを使った時も、
手元には必ずPENTAXのカメラがありました。
天気のいい日や、撮影したい日は、k-1とお出かけします。そう言う日は大抵自分自身がご機嫌で、同じようにカメラを掲げたおじさまがたに声をかけられることもあります。それはそれで楽しい。
‥‥でもね。
ごく稀に「なんでキャノンやニコンを選ばないの?」と声をかけてくる人がいます。特に、2年ほど前に、出会った「PENTAX?予算がなかったの?」って言ったおじさんには二度と会いたくないと思っています。
この手の話しかけられ方って、大手2代メーカーを持って歩いていない時にされるんですよね。そう言う人って、大抵、自分のカメラが誇らしいのだと思います。とは言え、言われた方はすごくショックですし記憶に残ります。
そんな中、あるカメラを見つけました。
(存在は知ってたけど詳細を改めて最近知った)
「 FUJIFILM X-Pro3 」
2019年11月ごろ富士フイルムが発売した「問題児」と呼ばれるカメラです。
どう問題児なのか。
このデジタルな世の中において
「背面液晶で取った写真がすぐに確認…… で き な い」んです。
背面には、現在のフィルムシミュレーション(画像の色)が表示されるだけで、取った写真を確認するためにはその背面を開けて、隠れているモニターを引っ張り出すしかない。つまり「撮る→見る」ができないどころか、ライブビューで撮影を想定していないカメラなんです。
(できなくはないけどできないのと同じレベル)
しかも、手ぶれ補正がない。
しかも、フルサイズじゃないのに20万もする。
他社だったら20万円だしたら、普通にフルサイズ機種が買えます。
富士フイルムよ……なんでそんなことに、笑
というのが気になって、調べていたらこんな動画にたどり着きました。
営業統括マネージャー上野さんのインタビューです。
営業統括マネージャー上野さん
「シャッターチャンスは連続して目の前で起きている。
ここ(背面のモニターで撮った写真)を見て安心しちゃうけど、
ひたすらファインダーを覗き続けて欲しい。前へ、前へ。」
「今は、スペックでカメラを選ぶ人が多い。数値やスペックでカメラを選ぶ人がやっぱり多くて『オートフォーカスがどれだけ速いんだ』『まずフルじゃなきゃダメなんだ』みたいな。『レンズも明るければ軽いほど偉くて』……って言うのがあって。
でも、それって写真の価値に何も関係ないなあって思うんですよ。最後に自分がカメラを長く使うかどうか・最後に気に入るかどうかを決めたのはレンズであり描写でありっていうところじゃないですか。」
「最後は画質というか、色再現、階調再現。」
この話を聞いた時、私が悩んでいたことが
ぽーーーーーーーーん!!!!!って吹っ飛んだんですよ。
動画見て鳥肌が立ちました。
うまく言えないんですが、
撮影した写真を「大きく紙面に使うからフルサイズで」とか、
「失敗できない場だからAF正確で早いやつで」とかって、
撮ったその後の『仕事の話』であって
『写真を撮る』ってことそのものの話じゃない!!!!
・・・・気がする!!!!
目から鱗が飛び出し過ぎて、あたり一面が鱗の海。
カメラって、機材が好きな人もいれば、撮った後の用途を重視する人もいるし、写真の出来を重視する人もいる。でも、単純に「シャッターを切る、それが気持ちいい。」って人だっている。
メーカーおじさんのことなんて忘れて、
考えて、押して、ワクワクしながら家でデータを見る。
そんなカメラを持ってまた出かけたい。そんな気持ちになるインタビュー動画だったので、もしお時間ある方はぜひみてみてください。