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みんな違ってみんな賢い

散歩中、巣から飛び立つ燕を見かけ、「燕は自分の巣にきちんと戻れてすごいなぁ」と思った。私は方向音痴なので、もし燕だったら自分の巣に戻れず、子を死なせてしまうだろう。

調べてみたところ、鳥が何故いつでもどこでも自分の巣に帰ってこられるのかは詳しくは解明されていないようだ。
地球の磁気、太陽の位置、視覚・嗅覚などを頼りにいろいろな感覚で帰る方向を見つけているという説が有力らしい。

自らの学名に「ホモ・サピエンス」などとつけてしまう人間は動物の中で最も賢いなどと思い上がりがちだが、鳥は紫外線が見えるとか、磁気センサーがあるとか、人間にはない能力を備えているし、何より空を飛べる。人間は賢さの尺度が自己中心的なだけなんじゃないかと思う。

これは違う種の動物に限った話ではない。同じ人間同士にも言える。自分の物差しだけで「賢さ」を測るから、他者のことを簡単に「馬鹿」などと見下せるのだと思う。短所と長所が見方によってひっくり返るように、賢さも見方次第ではないか。みんな違って、みんな賢い。

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