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にわかライダー好きにとってのシン仮面ライダー

2投稿目にして久しぶりの投稿になったあげくこれかい!
という内容だけれども。
シン仮面ライダーの話がしたい。

RRRだって観たし遅れてスラダンも観たし(勢いで漫画全巻読んだし)
他にも素敵な本も読んだけども
どれも感想は書きかけだけれども
シン仮面ライダーの話をしよう。

まず、私はそこまで仮面ライダーに詳しくない。

物心ついた頃にクウガが始まって話題になっていたから途中まで観て、
歳の離れた従弟につきあってクウガごっこをしてあげた。
(何故か彼は怪人役をやりたがったので私がクウガ役を演じた。)
それも緑のフォームまでしか見覚えがない。

小学生の頃には夏休み期間中だけ朝やっている例の枠で
初代仮面ライダーを見た。
確か2号も出てきたような。
夏休みが明けてからも多少続きはやっていたのかもしれないけれど
全く記憶がない。
そもそもあれは何年生だっけなという感じ。

そして大人になってからフォーゼに出会って初めて全話視聴。
話題になって1話を観ては離脱してを繰り返して
完走できたのは鎧武、ビルドくらい。
「仮面ライダーを知っているか?」と言われたら、
「全然にわかなんですけど…」という立場。


結論から言うと
間違いなく仮面ライダーの映画だ!

それに尽きる。

観ることを薦めるのは何よりも
「初代仮面ライダーを子どもの頃にみたことがある人」だと思う。

伊集院光がラジオで「これはPG50だね」なんて言っていたけれど、
すごくわかる。

シンウルトラマンよりも大衆向けではなく、
ただただ「あの頃」に子どもの目線でみた仮面ライダーを
庵野監督の目線で映画化した作品。
それがシン仮面ライダーという作品だと思う。

ストーリー、今回のテーマは
「仮面ライダー(人造人間)の苦悩」だと思う。
正直暗い。

でもそれでこそ正に初代仮面ライダーとも思うのだ。

私があの夏休みに見た初代仮面ライダーで
唯一はっきり覚えているシーンがある。

怪人を倒して変身を解いた後、
ファンの子どもと握手をする本郷猛。
するとその子どもが「痛い!」と声を上げる。
仮面ライダーとなった本郷猛の握力がとても強くなっており、
もう自分は普通の人間ではないことを実感するシーンだ。

人によって感じ方は違うだろうけれど、
私としてはまさにその葛藤の延長が描かれていてとてもよかった。

また、全編通して光や色の使い方がとてもよかった。
しっかりした革のコートが必要そうな冬の曇っているときのあの日差し。
地面も空も白っぽいような冬の色。
まずで昭和のフィルムを最新技術でリマスターしたような
すごくクリアなのに古く見えるような
「あの頃」が近くに感じる。

そしてこの雰囲気を作っていくのにとても上手く出来ているなと思ったのが
キャスティングの良さだと思う。
特に浜辺美波のキャスティングが本当に最高。

元々、可愛いなこれからも活躍してほしいな、と思っていたけれど、
昭和な感じの彩度の低い画にも映える美人で
それでいて淡々としたクールな役柄。
しかめっつらがアップになっても見ていて苦しくない。
そして飽きない。

画面にあの茶色い革のコートが映ると安心するまである。
本当にこのキャスティングにありがとう。

あとは蜂女のビジュアルのバランスがとても好き。
昔の蜂女のデザインを残しつつ、
いまどきなデザインへ落とし込んだ「NEO蜂女」という感じ。

個人的には浜辺美波のいる画と蜂女をスクリーンで見るだけでも
映画館に行く価値はあると思っている。


ネタバレはしないし、出来るほど細かい部分を理解できていないけれど
気になるならとにかく観たらいいと思う。

これはひとつの仮面ライダーの歴史。

スパイダーマンの歴史を語るときに
あのアニメ版やあの日本実写版の話だってするでしょう?
もし肌に合わなくても、それはそれとしてひとつの歴史。

変に期待も気負いもせず
好きな飲み物でも買ってのんびり構えて観てほしい。

確かに仮面ライダーを観た。

そう貴方も思うはず。


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