東京に疲れたら一度でいいから湾岸エリアを歩いてみて、という提案
たまたまnoteの記事で東京に疲れていると思われる方をお見かけしたので、ちょっと書いてみたくなった。
渋谷に行ったら、ひどく消耗した。
たった午後の数時間だったのに、やっぱりだめだった。
スクランブル交差点を行き交う人の多さとか、ところどころにあるパチンコ屋からドアが開く度に聞こえてくる大音量の音楽とか・・・
これ、すごく共感できる。
東京、人多すぎですよね。騒がしいですよね。
僕は埼玉生まれで子供の頃から電車に乗って1時間で行ける大都会・東京という街が大好きだった。けれど、大人になって実際に住んでみて同じように人の多さに心底しんどくなった時期がある。
20代後半の頃、新宿が好きになりすぎて勢いで住んでみた。憧れの新宿に。住んだマンションは繁華街に多少近かったこともあり、エントラスを出ると夜でも人が行き交うような立地で部屋のサッシを開けると色んな雑音が聞こえてきた。
最初は何も感じなかったけど、月日が経つと次第にそれらにうんざりするようになってしまい、それ以来、未だに新宿や渋谷の人混みが苦手に・・。
もっと時間をかけて場所を選べば良かったというのはあるけれど。
田舎育ちの人間がゴミゴミした場所で生活するというのは少々考えが浅はかすぎた。
恐らく、東京にいながら大都市ならではの雑踏や喧騒に心が疲弊している人は実際かなり多くいると思う。
ただ、それが理由で東京を嫌いになってしまう前に一度、湾岸エリアを歩いてみてほしい。(おまえ東京のなんなんだ)
湾岸エリアとは主に中央区の勝どき、月島、晴海、江東区の豊洲など東京湾にほど近い、河川や運河に囲まれた水辺のエリアのこと。
僕はこの湾岸エリアという場所を好きになって気付けば10年以上も通っている。もはや人生におけるサードプレイスとして気分転換できる都内でも最良の場所。仕事でストレスが溜まった時は湾岸で過ごす、という時期もあった。
既知の事実として水には癒しやリラックス効果がある。
晴れた日に水際のベンチに座りながら護岸に当たってちゃぷちゃぷと聞こえてくる水の音や揺れる水面をただ見つめているだけで癒されたりする。湾岸エリアにはそんな親水空間がそこら中にある。
水辺の多いこの場所は東京のオアシスだ。
よく東京を嫌う理由に人が多い点の他にも、道が狭い、街が汚い、忙しない、騒々しいとか色々聞くけど、湾岸には従来のイメージにない東京がある、と断言できる。
中でも青々とした景色が見渡せる、晴海運河や豊洲ぐるり公園のあたりはいつでも東京らしくない静けさ、東京らしくない治安の良さ、東京らしくない整然としたきれいな街並み、東京らしくない開放的で広大な空が広がっている。星だって見える。
それに湾岸は都心から至近に位置しているから気軽に行けるというメリットも。
東京の息苦しさに疲れたら、一度でいいから隅田川のテラスや晴海運河の周辺、豊洲ぐるり公園など、この辺りを何も考えずに歩いてみてほしい。よく晴れた休日の昼下がりとか、誰もが思い浮かぶ東京のイメージとはかけ離れたゆったりとした時間が流れてる。
歩くのが面倒なら浅草から水上バスに乗って隅田川からお台場を目指すのもいい。風が爽快で身も心もリフレッシュできる。
早朝は川の流れも止まる非日常の時間。
午前は清々しい空気と青さに気分がシャキッとする。
午後はとにかくゆったりと時が流れる。
夕暮れには目が覚めるような夕焼けも。
夜はそこら中のマンションにあたたかい明かりが灯る。
東京を嫌いになるのは湾岸エリアの空気を知ってからでも遅くはないと思う、きっと。