「なぜ私は絵を描くのか」 という問いに答えられません。
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この文章は、私が夜景作品を発表した時から一貫して言っていた話で
長年私のことを知っている友人は相変わらずだね、と笑っていました。
おかげさまでそれからもテレビに出させていただいたり、展示をさせていただく機会が増え、作品制作に奮闘する日々を送っています。
実は環境が大きく変わりました。コロナのおかげと言ったら変ですが、
大切な人の死を想像したことで、
自分にとって一番大切なことは何か
という根本的な問いに向き合う事ができました。
自分に起こった変化がこれから先良い方向に転ぶかはまだわかりませんが、
少なくとも今は、今まで感じたことのない安らぎを手に入れていることは確かです。
今までのことを言ってしまえば、
自分を不用意に追い込み、傷つけていました。
それは自分に自信がなかったからだったり
貴重な仕事に携わらせてもらうことへのプレッシャーだったり
仕事を続けさせてもらうために”良い親”になろうとしたり
社会的な成功を手に入れるために努力した結果
自分の価値を軽視してしまっていたのではないかと思います。
それはまじで本末転倒というか
本来は、自分は価値ある人間だと自覚して初めて
ちゃんと立っていられるので
ちょっと前まで、松葉杖がないと立てていないようなメンタルでした。
そんなメンタルを持ち直す事ができたのは
作品を応援してくれている方の声に励まされたおかげで、
「成功」という謎の目標を手放せたからです。
ていうか「成功」が今でもなんなのかわからないです。
何かをクリアしたら「成功」なのかなと思って走りまわってみましたが、結局満たされなかったし、自分が何をしたいのかわからなくなりました。
わからないことはこれ以外にもたくさんあって
例えば今でも
「なぜ私は絵を描くのか」
という問いに答えられません。
好きだからとかいう単純な話には収まらず、
絵を描くのが当たり前だったからという天才型論理でもなく。
続けてる理由はただの「執着」に他なりませんが、だからって誰かに認められたくてやり続けてたわけでもなく
「絵を描く事が辛うじて私に許される唯一の仕事であり、それ以外は何をやってもダメ」だと絶望しているから、が暫定の答えです。
全く前向きではないのですが、
自分が才能豊かなんて思った事がないので
応援してくれてる人を少しでも裏切らないために、必死に仕事を続けているというのが正直なところです。
でも絵を描くこと自体は大好きなので、
いつも楽しく描かせてもらってます。
そうやっていろんなものを手放してから作った作品は
自分で見てても「良いかもしれない」と思えるものになってきました。
特に近作、香港に納品予定のタイトル「Just Gold」は
自分史上渾身の出来かなと思ってます。
そんな作品を、いろんなご縁が繋がり、
この度広島の美術館で初公開が決定しました。
遠方ではありますが、横1.8m×縦2.3mの大作になってます。
コロナ禍ではありますが、ぜひ心にお留めください。
(なお、下記画像は完成予想データです。現物は目下作成中。できたらまた公表します。)
開館25周年記念vol.3
大村 雪乃展 キセキのシールアート
2021年7月22日(木・祝)~9月26日(日)
休館日:月曜日(ただし9/20は開館)
アクセス
公共交通機関
広電バス-廿日市市営バス
佐伯線「津田」行き、[JR宮内串戸駅]乗車~[さいき文化センター]下車(約40分)
[さいき文化センター]で吉和さくらバス(吉和~津田)に乗換え。
[さいき文化センター]乗車~[クヴェーレ吉和]下車(約50分)
[クヴェーレ吉和]下車徒歩1分で、到着
※時刻表等、詳しくは、広電バス・廿日市市のホームページをご確認願います。
石見交通
<所要時間>広島駅北口から90分+ 吉和SAからの送迎10分
<時刻表> 石見交通
<バス停>広島新幹線口or広島バスセンター⇔吉和