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短歌

年末に悲しい出来事があって、もやもやした気持ちを歌にしたという記事を書いたのですが、思うところあって消しました。でも歌だけは残しておきたいと思い、もう一度公開します。

 
 瞬きでおしえてくれよこの星がわたしだよとモールス信号で
 冬の夜重ねた黒がつつむ街闇の隙間にひかる星屑
 思い出はモノクロじゃないカラフルな赤いチェックの君のマフラー
 悲しみをまだらな白で塗りつぶすカンヴァスの裏滲みだす赤
 幾重にも黑を重ねて悲しみをひだに隠した濁る月の夜
 吐く息が白くなるほど寒い夜わたしのほっぺた擦り笑う君
 路地裏の電柱の影その先に君が寝ている猫の真似して
 やるせなさ込めた右足蹴り上げた落ち葉舞い散る赤色黄色
 寒空にたなびく煙散らす風これがさだめと言わんばかりに