静岡県知事選挙どうなる? 前浜松市長VS元副知事 野党は議席を守り切れるか?
川勝知事、辞任へ
今年4月からいきなり衝撃的な発言とともにマスメディアで取り上げられたのは
この知事です。
静岡県知事の川勝氏は日本の47都道府県でなかなか少ない
旧民主党系の知事です。
【革新・旧民主党系知事】
岩手:達増知事
山形:吉村知事
埼玉:大野知事
静岡:川勝知事
沖縄:玉城知事
【元自民】
東京:小池百合子知事
【維新の会】
大阪:吉村知事
奈良:山下知事
【その他・与党系知事】
他の都道府県(相乗りも含む)
このように39の北海道・県で与党が勝利し続けているのです。
その中で今回、野党系の川勝知事が辞職されたのに伴い、
静岡県知事選が実施されるのですが、
果たしてどうなるか注目です。
期待されていた議員、出馬できず
今回、川勝知事から後継の話があったとされる方がいました。
それが渡辺周衆議院議員です。
渡辺氏は立憲民主党所属の国会議員で、党内では保守系の位置にいます。
泉健太代表が掲げるネクスト内閣でも、安全保障を担う閣僚として
選ばれ、2021年を除き小選挙区で連続当選されていたのは
渡辺周氏を含めごくわずかです。
なお渡辺氏は2021年の選挙では、
今回の選挙では小選挙区の奪還できるかが問われる選挙戦でしょう。
国民民主党幹事長は不出馬
もうひと方挙げられるのは国民民主党の榛葉幹事長です。
榛葉氏は国民民主党の幹事長であり、
静岡県の参議院議員です。
過去4回のうち3回は2位当選で、2007年では1位当選を果たしました。
そのためポスト川勝の一人としても一部メディアで言われていましたが、
本人は否定しております。
そのため県連は擁立作業に進んでいるそうですね。
なお連合を支持母体とする国民民主党と立憲民主党ですが、
選出される国会議員の数はまだ多くはありません。
【衆議院】
静岡3区:小山展弘(立憲)
静岡8区:源馬謙太郎(立憲)
【参議院】
静岡選挙区:榛葉賀津也(国民)
【衆議院・比例復活】
田中健(国民)
渡辺周(立憲)
そして県政与党のふじのくに県民クラブは
68名中16名と過半数の34名に届かず、
少数与党です。
第一党の自民党は41名もいます。
つまり静岡県議会は与党で首長は野党と
ねじれ状態が起きているのです。
そのため今回、与党系の首長が誕生すれば、
ねじれが解消されます。
ポスト川勝で立候補したのは
今回、主に立候補された2名の方をご紹介いたします。
元副知事、出馬へ
まずは元総務官僚の大村慎一氏です。
大村氏は2010年1月〜2011年12月の間に静岡県副知事を務め、
川勝県政1期目を支えました。
今回、出馬に伴い焦点となるリニアの問題についても
改めて点検する姿勢を見せ、
果たしてどうなるか注目です。
前浜松市長、出馬へ
続いては前浜松市長の鈴木康友氏です。
鈴木氏は2000年から2期、衆議院議員を務め、当時の地盤は
安倍派座長の塩谷氏及び立憲の現職である源馬氏と同じ
静岡8区で出馬されておりました。
その後、浜松市長選挙に出馬し、
野党系で4選勝利を挙げました。
なおスズキ(浜松市)の鈴木修相談役と近いこと、
野党系で出馬されたことから、今回は個人的には
野党系の推薦で立候補されるのではないか?という
考えもあります。
選挙戦の焦点は?
そのためにまず今回の選挙戦で立候補されるお二方を前提とし、
選挙戦を予想してみましょう。
大村慎一(無所属)←推薦:自民党・公明党
鈴木康友(無所属)←推薦:連合・立憲・国民 共産支援
この形で選挙戦が進むと考えられます。
さらに前回の2021年の静岡県知事選挙で
野党系現職の川勝知事と与党系候補が一騎打ちとなった際の
競合や接戦の地域を比較してみましょう。
なお当時の選挙結果は現職の川勝知事は957,239票で
与党系候補は624,967票です。
注)1万人以上在住の選挙区は太字
【与党系候補勝利地区】
東伊豆町・熱海市
【5割前半で野党系が勝利した地区】
御殿場市・小山町・西伊豆町・河津町・南伊豆町・伊豆市
【5割後半で野党系が勝利した地区】
静岡市葵区・松崎町・静岡市駿河区・沼津市・三島市・裾野市・伊東市
・伊豆の国市・清水町・浜松市天竜区・静岡市清水区・下田市・函南町
・長泉町
そうですね。おそらく与党としたら
この5割前半代・後半代あたりの選挙区の票で
勝ち取れれば強いと思います。
一方で浜松市に関しては鈴木氏が浜松市長を務めたこともあり、
大村陣営が入ることはなかなか厳しいかと思います。
静岡県には自民党でいうと上川外相や細野議員をはじめとした
多くの代議士がいますが、肝心の保守票をものにできる知事候補が
どのくらいいるかが注目です。