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元スイミングコーチの独り言 6本目

「一応、平泳ぎはできます。」?

さて、今回は「平泳ぎに関する勘違い」をお話したいと思います。

初めてプールを利用する会員さんに、「泳げますか?」と尋ねると、たまに「クロールはできないけど、平泳ぎが少し」とおっしゃる方がいらっしゃいます。

で、いざ実際に泳いでいただくとこういうフォームの方が多いです。

なんちゃって平泳ぎ 1

手と足が一緒に動いているイメージが伝わるでしょうか…?

先週、ブログの最後に「セレブ泳ぎ(仮称)」とイラストを添えましたが、それの顔をつけて泳いでる版です。

セレブ泳ぎ 1

↑これ。

フォーム的には平泳ぎっぽいですが、残念ながらこれは正確には「平泳ぎ」ではないんですね。

フォームの違いを見てみよう。

さっきの(セレブ泳ぎ/仮称)フォームと、ちゃんとしたフォームの「平泳ぎ」を並べて比べてみましょう。

画像3

イラストが小さくなってしまったので、ちょっと見にくいです、すみません。

違いが判るでしょうか…。汗 
(なお、正しい方の平泳ぎのイラストは、
「おとな×ブカツ スイミング部」
 監修/原 英晃 ベースボールマガジン社 刊 
を参考にして描き起こしました。)

「セレブ泳ぎ(仮称)」は、手と足で同時に水をかいて蹴っていますが、「正しい」平泳ぎは、足で水を蹴ってから、手で水をかいています。「伸びる」動作があるのです。

水をかく動作も体の前で水を囲い込むように小さく動かしますが、「セレブ泳ぎ(仮称)」は手は水平で大きく動かしています。

おおざっぱですが、大きく違うのは、その2点です。

「蹴って~、かく」

クロールは息継ぎのタイミングで悩みますが、平泳ぎは手と足を動かすタイミングで悩みます。

子どもたちには「蹴って~、かく」という風に教えていました。

「蹴って~」の時に足で水を蹴ります。この時手は前に伸ばした状態。蹴り(キック)の動作が終わり、伸びたところで手で水を「かく」のです。
「平泳ぎ・正しいやつ」のイラスト1、2、3です。

正しいタイミングで手足が動かせれば、「脱・なんちゃって平泳ぎ」です。


平泳ぎのキックは「おばあちゃん座り」

まずは、「おばあちゃん座り」とは何かを説明すると…、

ペタンコ座り

イラストのような座り方なんですが…、だいたい女性がこの座り方が得意な方が多いように思います。

平泳ぎでのキックを後ろから観察してみると、おばあちゃん座りの形態に見えませんか?

コーチの間では、男性でも「おばあちゃん座り」ができる人がいて、びっくりした覚えがあります。

この座り方ができると、股関節・ひざ・足首の関節が柔らかいみたいで、平泳ぎのキックの動きが比較的スムーズにできるようです。(普通にバタ足でも関節が柔らかい方が良いんですけども)

たまにこの座り方から脚を前に持ってきて長座位(イラスト参照)にトランスフォームできる方がいるんですが、ユキノジは関節が固いようで、初期形態のおばあちゃん座りすらできません。トホホ…。

無題410

人体イラストの色の選択がちょっとアレでしたけども。

あ、そう言えば…。

小学生の頃、最初は平泳ぎで郡の大会に出る予定だったんですが、先生から「お前は平泳ぎよりクロールが向いている」と、急きょ種目を変えさせられたんですよ。

関節の固さを見抜かれていたんでしょうか。

で、急ごしらえでクロールを練習しました。先生の見立ては正しかったようで、おかげさまで上位入賞を果たすことができました。

練習の後で食べた焼きそばパン、超おいしかったなぁ。
小学5年の夏の思い出です。


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