夫のスイーツ#9 クリームをリニューアルして再登場 ナポリ菓子ババ
昨今、わが国においても徐々に認知度が上がってきている南イタリア・ナポリの郷土菓子ババ。
ババの特徴はふわっとやわらかい食感。飾り気のないシンプルな見た目に瀟洒な味わい。じゅわっと染み出すシロップはしっかりとラム酒が効いており、まさに大人のためのスイーツ。あるいはラム酒抜きで作れば家族で楽しむことだって可能です。ふんわりとやわらかい生地はお子さんにも好まれると思います。
そんなババの作り方ですが、工程は大まかに3つ。
クリーム作り、生地作り、シロップ作りです。
生地にシロップをしみ込ませただけのクリームなし、というのでもかまわないのですが、せっかく手作りするのですからついでにクリームも作ってサンドしましょう。簡単に作れるのにとても美味しいクリームですのでぜひ作ってみて。
前回ババを作った時は自家製カスタードクリームでした。プレーンとチョコ2種類のカスタードクリームで、どちらも甲乙つけがたい美味しさでした。
今回はまた違ったクリームを作っていきます。
卵不使用でチョコとヘーゼルナッツの風味が効いた、軽さがありながらコク深いチョコクリームにします。このチョコクリームのレシピを中心に紹介していきます。
生地とシロップの作り方について詳細は過去記事をご覧ください。
チョコクリームの材料
・牛乳 500㏄
・コンデンスミルク 70g
・ダークチョコレート 50g
・ヌテラ 50g
・コーンスターチ 30g
・水 30㏄
※ヘーゼルナッツチョコスプレッドであればヌテラ以外のものでも可。
チョコクリームの作り方
1.小鍋に牛乳とコンデンスミルクを入れて弱火にかける。
2.コーンスターチを水で溶いておく。1の牛乳がふつふつしてきたら水溶きコーンスターチを加えて混ぜ合わせる。とろみがついたら火を止めてチョコレートとヌテラを加える。チョコレートが溶けて混ざりあったらボウルに移す。ピタッとラップをかけて冷蔵庫で冷やしておく。
ふつふつとしてきたら水溶きコーンスターチを加えます。
とろみがついたら火を止めて、チョコレートとヌテラを加えて。
綺麗に混ざったらボウルに移して。このままだとゆるいのでピタッとラップをかけて冷蔵庫へ。冷やし固めてからババ生地に絞っていきます。
せっかくなので、生地作りの工程もサクッと紹介します。
生地を捏ねるのは毎度おなじみ卓上ミキサーを使います。
我が家の製パン・製菓シーンに欠かせない存在です。
生地の材料は、マニトバ粉(蛋白質14.5%~15.5%のもの)250g、ドライイースト7g、全卵290g、砂糖25g、塩5g、無塩バター75g
粉類と卵6割方を入れてミキサーを回し始め、卵、砂糖、卵、塩、バター、卵、バター、卵、バター、卵と繰り返し加えていく。卵とバターは(特に卵の回数多し)数回に分けて加えていきます。
ババの生地は大変やわらかくお餅のようにびよーんと伸びます。
こちらが型です。一般的なババの形になるのは写真の小さい方の型です。型には薄くバター(分量外)を塗ります。スプレータイプのオイルがあればそちらでも。スプレーは使い勝手が良いですね。
生地を型に入れていきます。
型の半分くらいの高さまで入れます。
この状態で1時間半程発酵させます。乾燥しないようオーブンの庫内を利用して。
生地を発酵させている間にシロップを作ります。
材料は水1ℓ、砂糖250g、ラム酒50g
※アルコールフリーにする場合はラム酒なしで作りましょう。
鍋に水と砂糖を入れて火にかける。沸騰したら火を止めてラム酒を入れる。
これだけです。超簡単。
発酵の様子を見ながらオーブンの予熱をはじめましょう。温度は200℃
予熱する時にはもちろん生地をオーブンの外に出します。
発酵完了した生地がこちら。
小さい型は12~13分、大きい型は18~20分程オーブンで焼きます。
様子を見て時間を調整すること。
焼き上がったのがこちら。ぷくっとして可愛いです。
熱いうちに型から外します。
シロップの温度が47~50℃まで冷めていることを確認して、生地を浸していきます。浸す時間は3~4分程。
両手で挟むようにギュッと絞ります。
こんな風にギュッと絞っても大丈夫なのがババ生地の特徴でもあります。
ギュッと押してもふわっと戻る弾力(?)が素晴らしい。
チョコクリームをサンドするのに生地に切り込みを入れます。
大きい方は上下に切り分けて、小さい方は縦に切り込みを入れます。
絞り袋を使ってクリームを絞っていきます。
こちらの写真は前回ババを作った時のもの。クリームが2種類でした。
クリームをたっぷりサンドして。チョコスプレーでデコってみました。
小さい方は可愛らしいですね。
豪快(?)にお皿に並べて。
生地にはほとんど甘さがなく、甘みはシロップでつけているようなものです。このレシピは甘さひかえめですので、どなたにも食べやすい味わいになってると思います。
クリームは今回のチョコクリームでも、前回紹介したカスタードクリームでもどちらもいいですし、お好みで生クリームをホイップしたものでもいいでしょう。
生地作りはちょっと手間がかかるのですが、慣れてしまえば何てことありません。ただ、生地の特性上、高温多湿の時期、すなわち梅雨の時期や夏場は作りにくいです。作るなら今のうちですね(笑)クリームとシロップは簡単にできますし、興味を持たれた方はぜひお試しください。
それでは、明日も良い一日でありますように。
お読みいただきありがとうございます。