英語の資格三冠王って何?!「目標達成」ってそんなに大事…?
TOEIC(LR)満点、英検1級、通訳案内士資格を持っていることについて「わぁ、ゆきのさん英語の資格三冠王ですね!」と言われたことがありました。
恥ずかしながら「三冠王」の意味が分からず、後でこっそり調べてしまった!でも「英語の資格三冠王」という表現にはピンときませんでした…。
私は新卒で就職しなくてフリーターをしていたんですけど、英語を使った仕事を探していて、
留学経験はありませんが、英語が大好きで得意です!
と
留学経験などはありませんが、英語は独学してきて、
英検1級とTOEIC900点以上持っています。
というのでは、
後者の方が説得力あるかな、仕事が決まりやすいかなと思って、若い頃に英検1級などを取りました。もちろん、自分の現在位置やレベルを知りたいというのもありましたが。
通訳案内士試験も、20年近く前ですが、通訳ガイドの仕事に興味があったので受けました。以前はこの資格がないとガイドの仕事ができなかったのです。
なので、
英語で唯一の国家資格なので、何が何でも合格したい!
と受験される方もいると聞いて、ちょっとビックリ。
今は、英検1級やTOEICのスコアがあれば、英語の試験は免除になるそうなのです。となると、英語面接があるとはいえ、通訳案内士試験に必要なのは、英語力というより地理や歴史、旅行業務の知識だと思うのですね。
なので「ガイドになりたいわけじゃないけれど、英語の資格だから欲しい!」というのは、割に合わないのでは…と思ってしまうのです。
私がこの資格を取った時の合格率は約5%でしたが、英語以外は歴史と地理だけ。歴史が大の苦手な私も合格できました。
今は歴史や一般常識も難しいと聞きますし、資格を取っても5年に一度「登録機関研修」も受けなければなりませんしね。
どちらにしても、英語の試験などは、
ずーっと受け続けるのではなく、短期集中でサッと合格して卒業!
を私はおススメしています。
TOEICマニアの方やゲーム感覚でスコアのアップダウンを楽しむ方もいらっしゃるのは知っています。でも、そうでない場合は…
ずーっと「試験対策」を続けたいのか?
それとも
英語を使って世界を広げたいのか?
どちらが本当にしたいことなのかな?と思うのですよね。
目標達成したら全てがバラ色?
TOEIC満点も英検1級も、達成したらすばらしいですし、学習の目標にはなると思います。でも、達成したからといって「やった~!これで英語の学習から解放される!」というわけではないですよね。
英検1級やTOEIC満点などをものすごく価値あるものと位置づけ、必死に努力してきた場合、それを手に入れた瞬間は達成感を感じると思います。でも、その高揚感が少し落ち着いてきた時に、周りから
・今回のフォームはやさしかったらしい
・TOEIC満点を1回取れたぐらいでは…
・なんとか先生は連続20回TOEIC満点を取っている
・なんとかさんは英検をほぼ満点で合格している
なんて声が聞こえてくると、せっかく手にした合格や満点がかすんで感じたり、なんとなく自信がなくなったりしませんか。
そして、ずーっと「合格!」「満点!」「目標達成!」を目指して、心も身体も戦闘モードでいるのって、辛くないですか?ストレスフルじゃないですか?
「次こそは!」とプレッシャーを感じながら、決して安くはない受験料を払い、週末の1日をかけ…。思ったような結果が出せなかった時に、
・今日の会場はスピーカーが良くなくて…
・前の人の解答用紙をめくる音が気になって…
・試験官の歩く音がうるさくて….
~だから、~のせいで…といったコメントを見かけることもあり、なんだかこちらも辛くなってきます。だって、無菌室みたいな所で受験することは不可能ですから。完璧な環境だったら、思うような結果を出せたのでしょうか…。
あっ、ちなみに私は資格試験を否定しているわけでも、受験やその学習をされている方を批判しているわけでもありません。特に、英語を専門とした仕事を目指す方や、英語を教える仕事をしている方などは、英検1級やTOEIC高得点はあった方がいいと思います。(でもTOEICコーチなどでない限り、950点くらいで十分と思います)
この記事は「試験対策!」や「目標達成!」を辛く感じていたり、「私の目指すところじゃない」と思っているような方に向けて書いています。
でも、ずっと目標達成できないんです!!
「でも、何度受験しても合格できないんです!どうすればいいんですか?!」という方もいらっしゃると思います。私のアドバイスは「諦める」です。何度受験しても合格できないということは、そのレベルに達していないということですよね。一度、その目標を手放すのもありだと思います。
私も、諦めたもの、あります。それはTOEICのスピーキングテスト。リスニング、リーディング、ライティングは特に準備もせずにすんなり満点を取れたのに、スピーキングだけは180点だったのです。「なんかちょっと惜しいな」と、今年、初めて試験対策も少しして再受験したのですが、やはり180を超えられなかった。
ここで、もっと踏ん張って、更に試験対策をして、満点を取れるまで受け続けることもできます。でも、それは私のやりたいことじゃない。TOEICスピーキングテストで満点を取るための対策をするよりも、大好きな友人と話したり、好きな映画を見る方が大切だからです。
お笑いのM1グランプリと同じで、満点や合格を手にすることができる人もいるし、手にできない人もいます。その時、必死に歯を食いしばって、死ぬ気でがんばって、どうにか目標を達成しようとするのか、それとも、そういった物質的な目標は手放して、自分なりの幸せを追い求めるのか。
結婚なんかもそうですよね。「どうしても結婚したい!」という方からご相談を受けたこともありました。結婚さえ手に入れば、相手は誰でもよいのでしょうか…?毎日が幸せじゃなくてもよいのでしょうか?私だったら、結婚しなくても、素敵なパートナーや友人がいればそれでいいと思ってしまいます。「結婚」にこだわるよりも「楽しい毎日」の方が大切じゃないですか?
結婚を手に入れたら「全てがバラ色。全ての悩みが消える」なんてことは全くないですよね。周りを見渡して「〇〇さんの旦那さんの方が年収がいい」とか「やっぱり子供がいないと…」とか…。
最後に
英語の資格試験や目標達成も、それと同じ気がします。私は試験を受けることや、高得点を目指すことを否定・批判しているわけではありません。ただ、私の記事に共感して下さる繊細な皆さんには、ずっとプレッシャーやストレスを感じたり、戦闘モードでいてほしくないのです。目標達成やそれを目指した学習ももちろん大切ですが、リラックスして、楽しい英語ライフを送ってほしいと思っています。合格などの物質的なものよりも、英語を使って何をしたいか、どういう人生を送りたいのか、の方が大切なんじゃないかなぁと思います。
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