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余裕がないババ
基本どこへでも自転車で行く。
車で行くと、駐車場を見つけないといけないし、ナビの通りにいったらめちゃくちゃ狭い住宅街に入って冷や汗かいたりといったことが多々あるから、半径7~8kmくらいの移動であれば自転車でのんびり出かけることにしている。
今日も約7km先の場所へお出掛け。自転車乗りながらのグーグルマップナビは危ないからと入念に交差点や曲がり角の目印のコンビニなどを覚え、いざ出陣!
車道に自転車専用レーンがあると、気分上々!古びた歩道だとガタガタするし、おじいちゃんおばあちゃんが右に左にゆらゆら歩いていたりすると、どうしても減速せざるを得ない。
本日のコースはほぼ自転車専用レーンなし。仕方なく、歩道部分をゆっくりと走行していた。かなり古い道らしく、左側がガタガタしていて、すこぶる危ない。仕方なく真ん中あたりをかなりスロースピードで、冬らしいぴ~んと張りつめた空気を楽しみながらペダルをこぐ。
すると後方から大きな声で注意された。
「左によって!真ん中走っていたら通れない!」
え?!と思いつつも左側によると、右側をすい~っと通過していった。
どんなやつなんだ?と顔をみて、舌打ちするでもなく、まっすぐ前を向いて、すい~っと。気持ちいいくらいスピードにのって走り去った。
そのいさぎよさに、思わず笑ってしまった。
あんなにイライラした声で、命令口調で通過するときってどんな気分なんだろ。まあ、イライラしているから相手がどう思おうが関係ないんだろうな。わたしだったら、笑顔を忘れずに
「すみません~通ります~」
っていうだろうな。そんなに急いでどこへ行くってやつだよ。余裕がないとケガしますよ、まったく。
ひとつnoteのネタができたぞとニタニタしながら、ペダルをこいでいたら、前方に余裕がないババが信号待ちで止まっている。
ほらみたことか!とは言えないが隣にす~っと自転車を止めてみた。
「先ほどは真ん中を走って、失礼しました」
と声をかけてみたものの、ちらりとも見ずに前だけを見つめ、信号が青に変わった瞬間スタートダッシュして走り去った。
急に声をかけても驚きもせず、いや、聞こえてなかったのか?それともほんとに急いでいたのか。
そんなに急いでいく場所とはどんなもんかいな、と余裕がないババにあきれ、絶対にああはなるまいと心に誓いながら、気持ちよくペダルをこいだのだった。
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