著者になりたい人向け!編集者が「一瞬気になったけど、やっぱ声かけるの辞めよ……」ってなってしまう4つのポイント
突然だが、いわゆるビジネスパーソン同士の飲み会が苦手なので、あんまり参加したことがない。名刺交換と挨拶をした時の、あの独特の「値踏みされている感じ」がイヤだからだ。
具体的に言うと、大企業所属の人には急にへりくだるし、中小企業の人には「あ、そうなんすね〜」って急にちょっと上からの物言いをする人がいる世界(※偏見が強い)。まぁ、これ以上は別の機会に。
にも関わらず、珍しくビジネスパーソンの会に参加した時に気づいたことがある。意識の高いビジネスパーソンは、異様に「自分の本を出したい!」という意欲が強い。
よく話を聞いていると、どうも彼らの中では「自分の著書=名刺代わり、一種のステータス」のような扱いらしい。
そして、その本が重版になればなるほどハクが付くらしいのだ。そういう人たちがいるなら、表題の内容も広める価値が少しはあるのかもしれない。
さて、私は編集者なので今までたくさんの著者候補に声がけしてきたが、“何かのきっかけで気になった人がいても、情報が少なすぎて候補から落とさざるをえなかったこと”が結構多いのだ。
これ以上、本当に出版すべき価値のあるネタを持つ人が出版の機会を逃すのはこちら側としても心苦しいので、出版したい人に気をつけてほしいことを公開することにした。
ぜひ、出版に興味のある人は下記の4つの事柄が実行できているか、確認してみてほしい。
1)SNSなどに書いている肩書きは、特に工夫していない
たとえばあなたが「ヨガ講師」と名乗ったところで、世の中にヨガ講師はすでにごまんといる。編集者としても、残酷だが「あえて取り上げる意味はないかな」と思ってしまう。
しかし、もしあなたにITプログラミングの知識があるのであれば、「ITプログラミングヨガマスター」などと名乗ってみたらいい。
たとえ1つの要素が平凡でも、それを複数組み合わせれば、世界で唯一の肩書きをあなたは持つことになり、貴重な存在として扱われる確率が多少は上がる。編集者も、「ちょっと調べてみようかな」となる。
そして肩書きが決まったら、無理やりでいいから「HTMLっぽいヨガ」「CSSっぽいヨガ」みたいな感じで、肩書きに合ったネタをどんどん作って発信すること。
書籍編集者は、著者候補が「書籍が作れるほど情報があるか」をとにかく気にするので(著者が持っている情報が薄いと、後で苦労して内容カサ増ししなきゃいけないのは自分だから)、著者自ら「自分はかなりネタを持っているよ」とアピールしてくれれば、安心して編集者はその人を改めて著者として推薦できるのだ。
2)自分のwebサイトなどがない
すっかりSNSが主流の世の中だが、個人のことを広く知るにはやはりwebサイトが便利だ。その人のプロフィール・過去作品や文章・SNSアカウント・連絡先などがまとまっている。
たくさんの人をリサーチする編集者としては、たった一人のデータを集めるために複数のwebサイトやSNSを検索しなきゃいけないのは、結構大変だ。
「いや、編集者はそんぐらい頑張れよ」って思うかもしれないが、少なくとも出版のチャンスを逃したくない方は、あなたの情報を網羅できるページの開設を検討してみてほしい。
3)連絡先が書いてない
これ、意外と多い。特にTwitterやアメーバブログしかやってない人。普段ダイレクトメッセージ送らない人は知らないだろうが、Twitterはフォローし合わないとダイレクトメッセージが送れない。
これでは編集者が早く著者を決定しなければいけない事情がある場合、あなたに連絡するのを辞めてしまう可能性がある。
あなたがもし出版のチャンスがほしいなら、各SNSやブログを確認し、「第三者がいきなりあなたに連絡をとれる手段」があるかどうか見ておいてほしい。
4)プロフィール文は適当である
これも結構多い。編集者はあなたに声がけする前に、企画書を作り、上司や出版社にプレゼンする必要がある。しかし、彼らは通るかもわからない1テーマの企画書に、何時間も何日もかけてはいられない。
よって多くの編集者は、「絶対にこの人を著者にしたい!」と思わない限り、書いたプロフィールを最初にコピペし、最低限の文章修正しかせずに企画書に載せているはずだ。
もっとぶっちゃけると、もうあなたが書いたプロフィールがそのまま企画書に使用されている可能性さえあるのだ。それであれば、プロフィールをしっかり作り、いっそ「編集者よ、そのままコピペして上司へのプレゼンに使ってくれ!」って思うレベルまで仕上げておいた方がいい。もしかしたらあなたのプロフィール文は、あなたの知らないところで大活躍してくれるかもしれないのだ。
あと過去にTVや書籍、新聞、web記事に掲載されたことがあるならば、その情報は絶対明記しておくこと。出版を決める裁量権のある人は、企画書やプレゼンしか見ない。一発で「世間でもこんなに注目されている!」ということが見てわかる資料があるなら、用意しておくべき。
以上になる。とにかく出版までこぎつけたいのであれば、あなたの情報はなるべく多く、かつまとめること。あなたを発見した編集者のプレゼンが有利になるように準備できることはしておいた方がいい。
他、気がついたら追加したり修正したりする予定だ。
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