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【詩】みどりのみち
ずーっとずーっと
道がつづいている
空からは梯子がおりてきて
手作業を止めたひとびとは
ゆっくりゆっくり
のぼってゆく
わたしは迷いながら歩く
ずーっとずーっと
道はつづいている
梯子はひかりつづけている
幼児がならんで草をちぎっている
みどりいろのちいさな手が並んで
蝶々はみどりの匂いをふりまいている
ずーっとずーっと
いつかくるしかった
いつかなきだしたかった
いつかにげだしたかった
牧歌のじかんになって
幼児は手をひかれて家へかえってゆく
わたしは帰るじかんはないことに
すこしのさみしさと、わずかの傷
ずーっとずーっと