【詩】雲行き
過ぎてしまった車窓。
何も映らない手鏡をお守りにしていた時代。
掴もうとしたものたちのことを思いだせない。
何のために過ぎてゆくのかもわからない。
燃料になった。燃料のための日々はみどり色。
木漏れ日は陽炎と宇宙に去ってしまった。
光について、黒板に書かれたものを写す。
ノートの内容が、車輪に轢かれて行く。
私は旅をしない。ただ過ぎてゆくだけ。
空を信じない。破壊された天井があるだけ。
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