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プロダクトアウト・マーケットイン
商品開発の際に、企業や作り手がいいと思う物を作って売ることを《プロダクトアウト》と言います。
一方《マーケットイン》とはニーズを優先して、顧客視点で商品の企画・開発を行い、提供していくことです。
日本では過去に「良いものを作れば売れる」「新しい物を作れば売れる」という時代が続きました。
しかし平成以降の市場は熟成化し飽和化状態にあります。
また、技術の高度化によって飲食だけでなく様々な業界でも供給過多になり、企業の都合や視点で作られた商品やサービスのままでは、消費者に受け入れられにくくなっています。
そこで近年では、顧客の視点やニーズを重視しようとする発想が登場し、分析され、それらを起点にした商品やサービスが考え出されるようになりました。
一定の需要を確保できる可能性が高まるため、マーケットインを採用する企業は事実増えています。
しかし、プロダクトアウトが古く、マーケットインが主流かと言うと、私は全てがそうとは思いません。
なぜかというと「顧客自身も明確に欲しいものを自覚しているわけではない」という側面があるからです。
市場に存在しない「価値」や「サービス」は、やはり魅力的です。
あとはそれを「受け入れさせる事ができるか」だけなのです。
「◯◯のパクリじゃん」
「なんでも◯◯すればいいってもんじゃない」
「面白いけどクオリティ低すぎじゃない?」
「これなら◯◯の方がいい」
こうなると、折角の商品提供も台無しとなり「それならこっちにする」と、顧客満足度の高い他の商品に走られてしまいます。
この《プロダクトアウト》と《マーケットイン》のふたつの言葉は対義語として扱われますが、私は「顧客が望むニーズやウォンツを満たし、それでいて目新しく画期的な商品を開発できる企業からの提案」こそが大ヒットを生むと考えます。
プロダクトアウト・マーケットインの混在した商品開発は、実に難しいことだと思いますが、そこを両側面から捉えることができてこそ、顧客が受け入れられる新しい価値の創造ができると思うのです。
一番最悪なのは「どちらでもない」ということ。
「顧客が望まない(価値がよくわからない)商品で、企業都合の自己満足な提案」になってしまうと、受け入れてもらえませんし企業への不信感を生みますよ。