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発送の転換
「J!NS 」というメガネ屋さんはCM等でご存知かと思います。
株式会社ジェーアイエヌというメガネの会社です。
強豪ひしめく、まさにレッドオーシャンのメガネ業界で、このメガネ屋さんはとある戦略に打って出ました。
メインターゲットはなんと
《メガネをかけない人》
J!NS の田中社長は、眼科検診の際に「先生、最近目がすぐに疲れるんですよ」と相談したところ、眼科医の先生に「実は最近、パソコンや携帯から発する“ブルーライト”の影響が指摘されてまして…」と何気なく言われた一言に閃きを感じました。
「目が疲れないPC用メガネってイケるんじゃないか?」
そこでまず社長は「なぜJINS PCなのか」というストーリーづくりに注力しました。
こういった健康系アイテムでは学術的・医学的な裏付けがしっかりしていないと、とたんにうさん臭いものとして消費者に受け入れられないと感じ、徹底的にエビデンスの収集に努めたのです。
(エビデンス→証拠)
日本マイクロソフトの協力を得ておよそ500人の社員を対象に実証実験を続けたりもしました。
さらに「メガネを掛けない人は、目の周りにモノがある事が嫌だ」という部分にも徹底的にコミットし「軽く、細く、締め付けない」デザイン性の高いフレームにもこだわりました。
パソコンを使う時(動かない)に掛けるメガネですから、しっかり締め付けて落ちないようにする必要はないと考えたのです。
こうして、販売1年でなんと100万本も売り上げた「スーパー大ヒット商品」が生まれました。
現在では当たり前のように認知されてますが、発売当時のブルーライト認知度は、ほぼ0%だったそうです。
それだけに「メガネを掛けない人」をターゲットした、ブルーオーシャンどころか「ホワイトオーシャン」に狙いを付けるのは、賭けに近い戦略だったと思います。
ですが、そこに勝機を掴むことができれば、まさに「一人勝ち一番槍」となるわけです。
飲食だと、例えばライザップなどで自己管理している人は「炭水化物」や「糖質」などに制限があり、本来は食べたいラーメンなど我慢している人は多いでしょう。
そうした人に「炭水化物を使わず、糖質を極限まで抑えたタンパク質豊富な筋肉ラーメン」なんてあるといいかもしれません。
「なんか物足りないなぁ…」ではダメなので麺の歯ごたえやスープの味が美味しい事が絶対条件ですが。
自社の商品を必要としない人をターゲティングする「逆転の発想」も、時には面白いかもしれませんね!