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TKP戦略

他社のやり方をパクるという、いわゆる「TTP(徹底的にパクる)戦略」は聞いたことあるかもしれませんが、ついでに他社のお客様までパクるという「TKP(ついでに客もパクる)戦略」は聞いたことないでしょう。

それを実践しているのが、激安ラーメンが売りの「日高屋」

店舗数は429店舗、総売上げは418億円(2019年度)母体の「株式会社 ハイデイ日高」は東証一部上場しています。

そのマンモスチェーンの重点戦略が「マクドナルドと吉野家がある場所に出店すること」なのだとか。

マクドナルドや吉野家は、出店の際に綿密に立地条件を自社で調査します。
それも多くの費用と時間をかけて。

近くの駅の乗降客数や人の流れを見極め、家賃相場なども踏まえながら、この商圏で売上げが取れるかを常に熟考しているのです。

日高屋はこの為の調査費用を一切かけず、出店ノウハウは私見を挟まず徹底的にパクる!

そして、他にも出店調査の優れたグループは沢山あるなか、なぜマクドナルドと吉野家なのか。

「朝はマクドナルド、昼は牛丼、そしたら夜はラーメンでしょう」

こう日高屋の社長は言います。

「ファストフードの一番の強みは安さです。仮にラーメンがファストフードと同じような値段で提供できれば、ファストフードの客がウチに流れ込んでくる…そう思ったんです」

看板の中華そばはなんと390円!
人気の「酸辣きのこ湯麺」でも640円という激安な日高屋。

「今日は牛丼よりラーメンかな」というランチのお客様までサクッとパクってしまいました。

「ズルい」と思われる方もいるかと思いますが、ビジネス戦略としてはむしろ「素晴らしい」です。
パクる(真似る)なんてビジネスの世界では、あらゆる場面で見かけますからね。
しかも「誰でもできるか」と言うとそうではありませんから。

こうした寄生虫戦略で年商418億円ですよ…
TKP戦略 恐るべしです。

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