オープンDの音色を追って 73 ~ビートルズと、GAROのマーク~
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台風が居座っています。
皆さんのお住いのところは大丈夫でしょうか。
GAROを知るまでは特段音楽が好きというわけではなかった私が、ビートルズの世界の入口に到着しました。
昨年『Now and Then』が出たこと、ヒットしたことにも驚きましたが、未発表作品は他にもあるのでしょうか。
ジョージ・ハリスンは物静かな感じ。
写真を見てそう思っていました。
実際に「静かなるビートル」と呼ばれていたそうですね。
そんなジョージ・ハリスンがシタールと出逢ったのは、映画『Help!』の撮影中だったそうです。
1965年4月。
ビートルズは撮影場所のレストランにいました。
そこではインド人のミュージシャンが演奏をしており、待機中だったジョージはシタールを手に取ってみました。「これはおかしなサウンドだな」と思ったそうです。
それ以降、ラヴィ・シャンカールの名前が何度も耳に入り始めます。
バーズのデヴィッド・クロスビーと話していると、彼もその名前を口にしたので、ジョージはラヴィのレコードを買いました。
聴いてみると、その音楽はとても馴染み深いと感じられたそうです。
その後、アジアン・ミュージック・サークルなる団体の人と会い、その人からこう誘われるのです。「ラヴィ・シャンカールはうちで夕食を食べる予定がありますよ。あなたも来ますか?」
こうしてジョージはラヴィに師事するようになります。
1965年10月。
ジョージはレコーディングで初めてシタールの演奏をします。曲は『Norwegian Wood』。
最初のアレンジに物足りなさを感じたジョージは、インディアクラフトという小さな店で買ったシタールを使ってその場の勢いで弾いてみたらうまくはまったのだそうです。
ジョージはラビ・シャンカールからシタールを教わっていました。
では、ジョージを見てシタールを買ったマークはどこで教わったのでしょう。答えはマークのblogの中にありました。
別の日のblogにも『Within You Without You』をコピーしてシタールを覚えた、とあります。
耳コピってやつですか? 楽器のできる人ってすごいですね。
私には音をコピーするという感覚がわかりません。
また、マークはジョージ・ハリスンとCSN&Yのグラハム・ナッシュの共通点を語っています。
ジョージはジョン、ポールとは明らかに作曲手法が違っていた。
グラハム・ナッシュも他の三人とはかなり異質で、そんなナッシュが好きだ、と。
その他、マークのblogのビートルズ関連の記事は、以下の通りです。
『Run For Your Life』
マークがエンジェルス(由美かおるのバックバンド)時代によく演奏した。
『Help!』
この曲はディープ・パープルがカバーしている。
そのディープ・パープル・バージョンを、ミルク(※1)が『ビートポップス』(※2)で演奏した。
※1 ミルク=GARO結成前のトミーと、松崎しげるのバンド。マークも在籍したり抜けたりしていた。この番組出演時にはマークはテレビで見ていたとのことなので、脱退期と思われる。
※2 『テレビディスコティクショー ビートポップス』=大橋巨泉司会の生放送洋楽専門音楽番組。
フジテレビ。昼の生放送。
第一期 1966年4月~1967年3月 第二期 1967年10月~1970年1月
『RAM』
ポール・マッカートニー&リンダ・マッカートニーのアルバム。
マークはGARO時代、就寝前によく聴いていた。
地方コンサートの控室で井上陽水と一緒に『The Back Seat of My Car』を歌った。
『Junk』
ポール・マッカートニーのアルバム『マッカートニー』収録曲。
マークの曲『ウッドストックの夏』のモチーフになった。
『Jealous Guy』ジョン・レノン
マークの曲作りに大きな影響を与えた。
『Oh My Love』ジョン・レノン
マークも好きで使う「和」の音階が隠されている。
『With a Little Help from My Friends』
「今週の一曲」に取り上げられていますがマークのコメントは特になし。
ここ何日かビートルズについて考えていて、急に思い出したことがあります。
「私はジョン・レノンのCDを買ったことがある」
本当にすっかり忘れていました。
どこかでたまたま聴いた『Beautiful Boy』が強烈に印象に残って、同曲が収録されたCDを買った覚えがあるのです。
今、CD自体がどこにあるのかがわからない(たぶん押し入れ)ので、ジャケットを思い出そうとしてググったらAmazonに購入履歴が残っていました。
そうか。通販で買ったのか。タワーレコードだったような気がしてたけど。
『Beautiful Boy』のどこにそんなに共鳴したのか。それも今となっては忘れてしまいました。おそらく「親心」の普遍性に感じ入ったのでしょう。
(つづく)
(文中敬称略)
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